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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
外伝黒の修羅 後編(2)
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たぶん、その言葉が一番の救いになると思います。」
―――あの人は、自分の満たされない願いを邪悪だと嫌悪している
邪悪な願いしか抱けぬ人としての欠陥品は消えてしまえ、それが世のためだ。そんな想いを抱いているのを知っている。
自滅衝動……というのだろうか、渇望を満たされない環境からの解放を求めた衝動からか彼は戦場へと来た。
だけど、彼は普通なのだ。普通の人間に過ぎないのだ。だから存在していてもいいのだ。
『ならば貴君が伝えるがよい。他人の言葉は中々本人には届かぬものだからな。』
「はい。」
望みが果たされない、それこそが普通の人間なのだから。
叶わない願い、それを叶えようとすることこそ人間が生きようとする原動力なのだから。
『大隊長!敵穿孔部隊です!!接敵まで約30秒!!』
『各員、急速後退!出てきたところを叩くぞ!』
唐突に揺れる大地、敵が地中を掘り進んでいる証拠だ。それに対し山吹の機体を駆る譜代武士はその場からの移動を命じる。
『『『『「了解ッ!」』』』』
応答の合唱、白の瑞鶴と黒の瑞鶴が一斉に跳躍ユニットを噴射させ急速後退を開始する。
勘違いされがちだが、BETAの地中穿孔は部隊の真下を強襲する可能性がある。そうでなくても周囲のどの場所から湧いて出るかわからないのだ。
超至近距離での奇襲、部隊に必ず少なからず損害が出る。ポジションの維持にだけ注力して奇襲を許していればどんな部隊でもあっと言う間に損耗して使い物にならなくなる。
そんな中で、戦術機の機動力を生かす戦術はただ一つ。
その場をあっさり捨て後退、敵が地表に顔を出した所を戦術機で強襲し殲滅。不退転で徹底抗戦なんぞアホのやることだ。
『――――カウントマイナス!10、9、8、7、6、5、4、3、2……来ますッ!!』
白の瑞鶴の衛士が叫ぶ、その瞬間眼前の地面が弾け飛んだ。
『攻めるぞ、撃てッ!!!』
『『『「了解ッ!!」』』』』
瑞鶴たちの跳躍ユニットが向きを変え逆噴射、機体に与えていた加速度を殺し機体が停止する。
そして、その鋼鉄の両足が地面に着くと同時に12機の瑞鶴による一斉射。その手に持っていた突撃砲のトリガーが引かれる。
無数の火線が粉塵の幕を貫く、そして―――その粉塵を引き裂いて無数の赤い怪物が這い出てくる。
『第三小隊、弾幕を張って足止めしろ!第二小隊は右翼、第一小隊は左翼に展開―――敵を包囲殲滅するッ!!』
『『『『了解ッ』』』』
白の瑞鶴の小隊が背の兵装担架を含めた全突撃砲の一斉射を開始する。それに合わせ黒の瑞鶴の機体で構成された跳躍ユニットを噴射させ突撃砲を斉射しながら右方へと移動を開始する
そして、山吹の瑞鶴を筆頭と
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