暁 〜小説投稿サイト〜
ウルトラマンゼロ 〜絆と零の使い魔〜
新部隊-ウルティメイトフォースゼロ-
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る。空賊だが何かと義理堅い彼の人柄に、断られたはずのアンリエッタは落ち込むことはなかった。寧ろ愛する人を大切に思う友人の存在を嬉しく思っていた。
「では、最後に…サイトさん」
「あ、はい」
「せっかくですから、あなたから新しい部隊の名付け親になってもらいたいのですが、構いませんか?」
「お、俺ですか!?」
サイトは驚いて声を上げた。これからアンリエッタが設立する部隊は、地球で言う防衛チームの卵のようなものだ。卵とはいえ、憧れでもあった防衛チームの名付け親になるだなんて思わなかった。
「サイトよ、ここは親友である僕の意見を聞いてほしいのだが!」
すると、我こそはとギーシュがサイトの前に出て手を上げてきた。
「何かいい名前でもあるのか?」
サイトから新しい部隊の名前の案について問われると、ギーシュは大げさにかっこつけながら薔薇の造花を掲げ、宣言した。
「ふふ…みなも、心してよく聞くといい!女王陛下より賜りし、トリステインの平和と秩序を守る誇り高き部隊…その名も…
『水精霊騎士隊(オンディーヌ)』!!」
「お、水精霊騎士隊!?」
それを聞いた途端、サイト以外の周囲の目が丸くなった。と同時に、レイナールががバッ!とギーシュに詰め寄り、講義を入れてきた。
「馬鹿!陛下の前でなんて名前を名づけるんだ!」
「ば、馬鹿とはなんだね!これほどいい名前はないというのに」
「え?なんだ?何か問題でもあんのか?」
「大有りよ。なに考えてんのよギーシュの奴」
どうも何か、皆の様子がおかしい。サイトはどうしたのだろうと皆の反応に対して首を傾げる一方で、ルイズはまだこの世界に無知な部分があるサイトに、ギーシュへの呆れを含めたような口調で言った。
「確かに名前そのものは決して悪くはないさ。でも水精霊騎士隊なんて、そんなすごい名前を僕たちのような新参者の、それもまだ学生の僕らが名乗るにはあまりにもまずくないか!?」
「うぐ…」
そこまで言われ、ようやくギーシュもことの大きさを理解した。
「なぁ、水精霊騎士隊ってなんだ?なんかすごい奴なのか?」
気になったサイトがルイズたちに尋ねてみる。
「数百年前に廃止したトリステインの名高い伝説の騎士団の名前よ。トリステインはおろか、外国でもその知名度は高くすごい練度の兵たちが所属していた騎士団なの」
「ゲルマニアでもその話は聞いたことがあるわ。タバサも知ってた?」
「…うん」
キュルケとタバサでさえも知っていたほど。よほどすごい騎士団だったのだろう。
「にしてもギーシュったら、そんな大層な名前を部隊名にしようだなんて。肝っ玉が大きいんだか小さいんだか…」
モンモランシーはため息交じりにギーシュを見る。しかもよりによって女王の前で、である。
「あ、あのですね陛下…僕は決して…」
憧れだった女王か
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