新部隊-ウルティメイトフォースゼロ-
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」
しかし、アンリエッタからの説明から、現在のトリステインの軍務関係の事情故に、自分たち以外に頼みの綱がいない以上やむを得ない選択でもあることを知った。
「…わかりました。僕は…いえ、私は断るつもりではありませんでした。ただ、納得するだけの理由と事情をお聞きしたかったまでです。下賤な私のためにお話しさせてしまい申し訳ありません」
「いえ、よいのです。レイナールさん。権力を盾に、相手を納得させもせずに従わせることは愚かなこと、そしてこれまで私たち貴族が無視し続けてきたことです。それがこの国を腐敗させる要因の一端でもありました。それを拭うためにも、あなたの意見はとても貴重なものです。お話ししてくれてありがとう、レイナールさん」
「陛下からお礼を承るなんて、恐れ多いです…!」
無礼で生意気な口を叩いた。そう思っていたのに、逆に貴重な意見をもらったということで礼を言われたレイナールは、てんぱりながら女王の前で跪いた。
「ですが、レイナールさんがおっしゃっていたこともあります。あなたたちは本来まだ学生んとして勉学にいそしまなければならない身。あなたたちだけにすべてを任せることはさすがに心もとありません。
私たち王室の方でも、タルブの戦いで降伏した元アルビオン軍の兵・兵器も用いて、可能な限りトリステイン軍の本隊を立て直して今後の怪獣・星人との対策に努めましょう。
表向き、この新設部隊は私の近衛部隊として動き、国内で起きた不祥事・怪奇的な事態への調査・対処をお任せすることになります。必要ならば銃士隊にも助力させましょう」
「了解しました、陛下のご期待に沿えるよう尽力を尽くします」
王室の方でも、軍の立て直しは行うつもりのようだ。いや、考えれば当然のことだ。いくら怪獣や星人と交戦経験があるといっても、まだサイトたちは若い少年少女の集まり。まだすべてを任せられるような人材とは言い難いのは、サイトたち自身もわかっていた。対怪獣・星人対策部隊の新設の他にもアンリエッタがしっかりとした立て直しを図っていることにレイナールも安心したようだ。
「…女王陛下。私とタバサからお願いがあるのですが」
すると、キュルケがアンリエッタに向けて口を開く。
「はい、なんでしょう?」
「大変申し訳ありませんが、私とタバサはその申し出を断らせていただきます」
それを聞いた途端、ルイズが真っ先に食いかかってきた。
「な、何言ってるのよあんた!ゲルマニア人であるあんたに姫様が直々に申し込んできたのに断るなんて!身の程を知ったうえで言ってるの!?」
「知ったうえで言ってるのよ。私とタバサは」
「…ん」
信じられない。トリステインのトップであるアンリエッタからの申し出を断るなんて。この女はそんなにトリステインが嫌いなのか。それどころか、タバサでさえ断りをきれてくるなんて。寧
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