新部隊-ウルティメイトフォースゼロ-
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い。
「できれば彼には早期に協力してもらいたいところだったのですが…仕方ありませんね」
残念そうにアンリエッタは呟いた。黒いウルトラマンやスペースビーストの情報を、この世で最も知っている人物の存在は、ただでさえ怪獣と対等に戦える戦力を整えていないハルケギニアにおいて貴重。それがいないのは痛手だ。
「あの、ところで姫、いえ陛下…彼は何者なんですか?」
いつものように思わず姫と呼びかけたが、ここには同級生もいることもあり、陛下と呼び名を変えたルイズはアンリエッタに、自分たちと共に並び立っているもう一人の、オッドアイの男を見ながら尋ねた。
「彼が、ロマリアから来た方です」
「え?じゃあこの人が、ロマリアからの助っ人…なのですか?」
「はい」
アンリエッタがうなずくと、その男はサイトたちの前に立つと自己紹介してきた。
「僕はジュリオ・チェザーレ。このたび教皇聖下からのご命令で派遣された、ロマリアの神官さ。よろしく」
白い歯をキラリと光らせるそのイケメンの甘く爽やかなフェイスに、キュルケとモンモランシーは顔を赤らめて注目した。
「まぁ…素敵な笑顔…!!」
「あ、あの…モンモランシー?」
シュウのときと同様、いやそれ以上だろうか?キュルケはともかくモンモランシーが彼にうっとりしている様に危機感を抱いたギーシュは声をかける。
「あら、あなたってどちらさまでしたっけ?」
「そ、そんなぁ…」
前よりも酷い。恋人からの冷たい返事に嘆きを覚えるのだった。
(な、なんだぁ…このいけすかねぇスカシ野郎は…)
一方でサイトは、このジュリオという男が妙に気に食わなかった。それはレイナールやマリコルヌ、無論恋人を魅了してしまったギーシュとて同じだった。明らかに女子受けしそうな甘い顔が妙に嫌だ。なんか、ちゃらちゃらしていて意図的に女の心を掴んできている感じがすごく気に食わない。よく見ると、ルイズまで思わず顔を赤らめている。それがさらに不快感を呼び起こす。
「ロマリアの神官が、なぜ…?」
一方で、タバサはロマリアからの神官が来たことに奇妙な疑問を抱いた。他の魔法学院の女性陣と違い、ジュリオのイケメンフェイスには特に動揺している様子はなかった。
「いいじゃない、顔さえよけりゃ」
さすがはキュルケ。自分のハートが燃えてくる相手ならば疑問さえも抱かないとはぶれない女である。
ジュリオはさっきからずっとあの笑みだ。にこやかで爽やかな笑み。だが…何か違和感がある。それはサイトの目と耳を通してジュリオを観察していたゼロも察していた。
『…サイト、こいつやっぱり怪しくないか?』
『あぁ…』
それはもう、ムカつき加減もあるし、怪しさが満載だ。
『あのジュリオってやつが持っていたアイテム…ありゃ相当高度な文明レベルでなければ作れない代物、この世界からすりゃま
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