新部隊-ウルティメイトフォースゼロ-
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いているしそれなりの実力があることは既に聞き及んでいるが、素直に格下の身分の者に感謝の言葉を述べることに抵抗があった。
「いいって、ギーシュ。俺がただ、助けてやりたかっただけなんだ。例え結果がどんなものであっても、みんなに諦めてもらいたくなかったから。それだけなんだ」
「…」
一方でルイズは無言だった。
「何か不満そうだな、娘っ子」
「別に…」
デルフが声をかけてきたが軽く流した。
今回自分は結局何もできなかった。確かに大事にされることはそれだけ心配されており、そして大切にされているということなのかもしれないが、ルイズとしてはただ守られてばかりなのは不服だった。
「しかし、まさか我が国にはすでに侵略者と奴隷売買の取引を行っていた不届き者がいるとは…嘆かわしいことですね」
報告にあった、星人から奴隷として、星人が確保してきたメイジを買っていたという話について、特にアンリエッタは心を痛めていた。本来なら未来あるメイジたちを救うのが自分たち権力者の役目だというのに、それどころか異星人と知りながら、彼らと闇の取引を行っていた愚かな貴族がいるという事実。利用されていることが知っていようと知らずにいようと、そんなことが許されるはずがない。
「さらわれた者や負傷者は?」
「現在城の医務室にて治療中です」
主からの問いにアニエスはそう答える。
(おおとりさん、大丈夫かな…?)
心の中で、サイトはあることを憂いながら呟く。実は、ボーグ星人によってサイボーグ化されたことで洗脳された人間は、実際には頭の中にボーグ星の特殊な器具を埋め込まれているのが原因だった。ハルケギニアの医療技術では脳外科医などおらず、それを取り除くことはできない。だから、密かにウルトラマンレオの人間体、おおとりゲンが密かに医療班に紛れてサイボーグ化された人たちの治療に当たっていたのだ。こうでもしないとサイボーグ化された人達を元に戻せなかったからである。レオは死亡直後でなら死んだ命に再び命を吹き込むことが可能で、地球を守っていた頃はこの力で一度対立した異星人を生き返らせたこともあるので、光の国の『銀十字軍』ほどじゃないが医学的なことにもある程度精通していると本人談。心配するな、とは本人は言っていたが、サイトはゲンが怪しまれないかちょっと不安だった。
「ですが、今回の任務では…結局さらわれた人たちの中にミスタ・クロサキのお姿は見なかったのですね」
「はい…」
今回の任務において、事件後にてサイトはさらわれた人たちの中に行方が分からないシュウがいないかの確認も行った。しかし彼はさらわれた人たちの中にはいなかった。
(シュウ、一体あんたに何があったんだ…?村にいるテファたちも無事なのか?)
いったいどこに行ってしまったんだろう?この日もビデオシーバーで連絡を試みたが一向に連絡がな
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