任務-ミッション-part5/ゼロVSボーグ星人
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「か、怪獣が…!?」
なんてことだろうか。ルイズたちはこの悪い状況下をさらに悪化させる要素、怪獣が現れた現実に絶望さえ覚えた。サイトもこの場にいたら、きっとこの怪獣の名前を、ゴモラの名前を驚きながら叫んでいたことだろう。
「…退却」
「そうするしかないわね。ルイズ、いつもの失敗魔法でいいから適当に詠唱を終わらせときなさい」
「失敗言うな!…って、それより!そんなことしたらサイトたちが!」
「…近づいたら私たちが危険」
「でもッ…!」
星人だけでも勝てるとは思えないのに、そこに追い打ちをかけるように怪獣が現れてはもはや立ち向かうだけ死に向かっているに等しい。
魔法を使って奴らの注意を逸らし、銃士隊のメンバーたちと共に、退却する。それが今できる最善の手なのだが、ルイズとしては何よりサイトを放って逃げることは選ぶことはできなかった。
「キシャアア!!」
怪獣が、再び動き出した。もはや一刻の猶予もない。真っ先にタバサが杖を構える。
しかし、次に起きたことは予想外な出来事だった。
「ぐおおおお!!」
なんと、怪獣がゴドラ星人を殴り飛ばしたのだ。しかも驚くべきは他にもあった。
「こ、この獣風情が…!」
立ち上がってきたゴドラ星人が、知性を持たない獣などに!とゴモラに敵意を向けると、助走をつけつつダッシュパンチを繰り出す。それに対し、ゴモラが容易くそれを避け、振り向きざまにゴドラ星人の後頭部を殴り、地面にたたきつけた。
ゴドラ星人は苛立ち、ゴモラに向けて足払いを放つも、ゴモラがそれさえも軽くジャンプして避けたのち、着地の際にゴドラ星人を頭から踏みつけた。今の出地面を張ったゴドラ星人を無理やり立ち上がらせ、その腹をグーパンチで殴りつけ、怯んだところで尾を振るって星人の顔をバシン!と叩いた。
ゴモラの動きは、とても怪獣の動きとは思えない…荒っぽくはあるものの、人間の格闘技に近いスタイルだった。
「怪獣って、あんな動きをするものなの?」
キュルケもそうだが、タバサもその人間臭さもある動きに違和感を覚えた。
「そんなの私に聞かないでよ…!」
キュルケからの問いかけにルイズはそういいかえすしかない。怪獣や異星人のことはサイトの方がよく知っている。最近になってそれらのような人外を知ったばかりの自分が知るわけがない。怪獣がここまでできた戦いを見せるなんて。しかも星人が全く歯が立たずにいる。
「…とにかく、ここから離れる」
タバサはシルフィードに、星人とゴモラから距離をとるように命令した。
「我々もヴァリエール嬢たちと合流するぞ」
アニエスたちも地上で待機させていた銃士隊の隊員たちと合流し、ルイズたちの下へ向かった。
その頃、一人姿を消していたボーグ星人は…。
「よし、ゴドラの奴は表の連中に気を取られているな」
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