機動戦艦ナデシコ
1265話
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その言葉に疑問を抱くが、それは次のプロスペクターの言葉で解決した。
ようは、射出口から自力で出て行くという事。
……まぁ、確かにそれはマニュアル発進と呼んでもいいよな。
『それに……本当にいざという時になったら、最悪の場合荷物搬入口を破壊して出撃して下さっても結構ですので』
「……いいのか?」
ネルガルとしての利益には過敏な筈のプロスペクターの口から出た言葉とも思えず、聞き返す。
だがそんな俺の問い掛けに対し、プロスペクターは眼鏡を直しながら頷いてくる。
『勿論です。アクセルさんとミロンガ改を守るというのはネルガルの利益に直結しますし、契約の件もあります。そう考えれば、いざとなれば……本当にいざという時になれば、しょうがないかと』
ああ、気楽に言ってるように見えたプロスペクターだったが、かなり無理をしているのがここからでも分かった。
歯を食いしばっているのが、見て分かるし。
ただ、こういう風に自分が損をしてでも契約を守るというプロスペクターの性格は、個人的に好感を抱く。
正直な話、ネルガル云々じゃなくてホワイトスターに欲しいくらいだ。
恐らく……いや、間違いなく政治班辺りで活躍出来るのは間違いない。
『では、皆さん。そういう訳でそろそろ準備を』
『ムネタケ提督達はどうするんですか?』
『返すべきだよ、ユリカ』
『えー、だってナデシコを占領しようとしたんだよ? そう簡単に……』
『そうですね。……では、一応準備はしておいて下さい。最悪ムネタケ提督達を向こうに引き渡すのを交換条件に出来るかもしれませんから』
『プロスペクターさん!?』
ジュンの叫びを聞きながら、取りあえず俺はミロンガ改から降りる。
……さて、血を見る事にならないといいんだが。
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