RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 三話「その名は飛影」
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士である。いくら、このエリア13をヤクザや野盗達が支配していても、それは表向きの話、本当は彼らを裏から操っているのが統括者である。そんな統括者の使者ともなればいくらヤクザや野盗でもゴマすり態度をとってペコペコするのが落ちだ。
「八文字玄弖と、その友人らだな?」
「あ、ああ……そうだけど?」
「お前にマスターから伝言だ」
と、兵士は弾に封筒を手渡すと、すぐに行ってしまった。
「何だ……?」
弾が玄弖に代わってその封筒を開封した。すると、そこには一枚のIDカードと手紙が入っていた。
『八文字玄弖と、五反田弾、克真大剛、この三名はこれより外部のエリア20へ移住せよ。住居に関してはこちらが手配した。できるかぎり、早急に行動されたし』
「え!?」
内容を読み、そして弾は震えた手でIDカードを見た。カードはエリア14を出て行くための証明書である。
「本物か? これ……!?」
大剛も目を丸くしている。
「けど……どうして、俺たちが? こんなゴロツキの俺たちにこんな凄いモンを統括者がくれたんだ?」
大剛は首を傾げる。
「おそらく……これじゃないか?」
弾は例の巨大な斧を召喚させた。後から玄弖に離して納得してもらったが、自分たちにとってはやはり信じられない出来事であった。
「きっと、この武器が何らかに関与してるって感じだと思う」
「ふぅん……つうか、これって早く出て行けってことだよな?」
大剛が苦笑いした。
「……」
しかし、弾にはやはり抵抗がある。だが、ここでいつまでも居ると、やはり統括者の気にさわりかねないのかもしれない。居場所が無くなったというなら大人しく引き下がるよりないのかもしれない……
「……仕方がない。大剛、身支度ととのえっぞ?」
「よしきた! ほら? 玄弖も起きろよ? 念願の彼女に会えるかもしれないぞ?」
「……?」
玄弖はそんな大剛の声にピクリと反応した。そして、
「箒……!?」
突然口にした言葉に二人が反応する。
「何だ? 箒って……掃除道具でも買い忘れたのか?」
大剛が呟いていると、こうしては居られないと玄弖は早急に自宅へ飛び込んで荷造りを始める。
「よし! ほら? お前らも早くいくぞ!?」
先ほどまでの態度が嘘のように、玄弖はいつもの状態に戻り、そして風呂敷に荷物を包むと、それを背負って家から出てきた。
「「……」」
二人は、そんな玄弖を呆然と宥めるしかなかったのである。
――まってろよ? 箒! もう一度、会いに行くぜ!?
「この「飛影」の名にかけて!」
と、玄弖は両手に飛影を召喚させた。
リベリオンズが開発した新型の強襲用試作RS、その名は飛影。それはあの「零」を参考に開発され、後に欠如品とされたものであったが、今の飛影は何よりも輝いて見えていた。
……しかし、そんな風呂敷を背
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