RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 三話「その名は飛影」
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は続かなかった。
「……じゃあ、彼に頼んでみるか?」
「彼って?」
「エリア14の総括者だよ?」
「そいつと知り合いなのか?」
「何って……僕の兄弟だよ?」
「へぇ……え!?」
「彼なら、どうにかして玄弖君達をIS学園へ連れ出せることができるかも?」
「お前……クローンって、お前……!」
これまでいつも陽気な態度しかとっていなかった彼が珍しく口をパクパクさせている。
*
数日後、エリア14にて
いろいろとあって玄弖は、箒に別れを告げることができずにそのままエリア20へ帰った。今頃、心配しているだろうと思いながら、今日も二人の相棒たちと共にガラクタ置場へ来ていた。
「……」
しかし、箒のことが忘れずに玄弖は一日中座り込んでボンヤリと空を宥めている。
「おーい! 玄弖? 飯にするぞ〜?」
大剛が日向でボンヤリしている玄弖に声をかける。玄弖がああなったのは今から始まったわけではないのは二人もわかっている。
「外のエリアへ行って以来、雰囲気が変わっちまったようだけど? 何かあったのか?」
弾がボロボロの自転車を担いでガラクタ山の坂を下りてきた。
「さぁね? つうか、俺たちが何度も話しかけたって振り向くことすらしねぇし?」
「もしかして、何か変なモンでも食っちまったんじゃねぇのか?」
「外にはシャブみたいな薬物はこことは違ってそんなに流行ってないけどな?」
「でも……エリア24よりも強い薬物とか出回ってんじゃないのか? ここで売られてんのは大方海外の安物ばかりだ。もしかすると、玄弖のやつ……闇商売の奴らに騙されて飲んじまったんじゃ……?」
「……」
大剛が深刻なことを言うと、弾は黙って立ちあがった。
「弾?」
「……連れてっか? 医者の爺さんちに?」
「えぇ〜? あの闇医者っぽい胡散臭そうな爺のところに?」
「金はいつも通り玄弖の財布から引っ張りだしゃいい。連れてくぞ?」
「へいへい……」
「これは〜……」
酒を飲みながら酔っ払って診察を始める医者爺さん。しかし、ここのところの私生活は崩壊して、一面散らかり放題の悪臭が漂う部屋になっていた。当然、大剛と弾は鼻先に洗濯バサミで挟んで
爺さんからやや遠ざかって、爺さんの目の前に座る玄弖のボーっとした容態を見守っている。
「爺さん? 何かわかったかい?」
あまり期待していない顔で問う弾に爺さんは顔を上げた。
「うむ……これは〜……」
「玄弖は大丈夫かい?」
大剛がやや心配になって問う。
「こりゃ……『恋の病』じゃな?」
「「はあぁ〜?」」
二人は首を傾げた。
「外のエリアで好きな娘でも出来たのか? それか、外でシャブにはまったか? それとも違い次元に目覚めたか? それとも……まぁ、いろいろあったか?」
「ちょっと! 適当な
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