RSリベリオン・セイヴァ―外伝SHADOW 三話「その名は飛影」
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『その、RSをどこで手に入れた?』
「RS……」
玄弖は、あの飛影を見つけた晩、夢に出てきた謎の声が発する用語を思いだした。
『そうだ。そもそも、そのRSは欠如品のため捨てられた代物だった。勿論、データや全機能もシャットダウンさせているため、二度とRS自ら起動することは不可能のはずだ』
「……」
『で……そんなRSをどこで、見つけたの?』
「……ガラクタ置場」
恐る恐る玄弖は答える。
『そうか……やはりそれは飛影だな? さて、では二問目だ。その飛影をどうやって起動させたんだ?』
「それは……わからない?」
『ん?』
「だって! 最初はケースに入っていたんだ。なのに、開けてそれを手に取った途端、勝手に光りだして俺の体の中に……!」
『……』
必死な口調で説明する玄弖に、スピーカーの声はやや冷静になる。
――やべっ、何か気に障ることでも言ったかな……?
口下手が仇となったか? 玄弖は額に大量の冷や汗を垂らした。
しかし、声が次に発した言葉は意外な内容だった。
『そうか……やはり、奇跡的にまだAI機能が生きていたというわけか? それが、最後の助け船として君に融合した。成程、大抵の成り行きはわかった』
というと、彼を拘束していた手足の手錠は独りでに外れて床に落ちた。
「え?」
『大方の事情はわかった。だが……このまますぐに返すわけにはいかない。君をしばらくの間こちらへ引き取らせてもらう』
「え、ちょっと! 待ってくれよ!?」
『申し訳ないが、突然君に融合してしまった飛影について少々研究させてもらいたい。君のためでもあるんだ』
「そ、そんな……」
『なに、手荒なことは一切しないことを約束しよう? だから、我々に従って……』
そのとき、付近で爆発が聞こえた。
「な、何だ!?」
激しい揺れに、玄弖は椅子ら転げ落ちた。
『何事だ?』
『侵入者です! それも、相手はRSで……』
『反乱者か……?』
『識別は不明です!』
『わかった、今そちらに援軍を送る。それまで……』
しかし、そのスピーカーも爆発によってノイズに変わった。
「くそ……! いったい何がどうなってるんだ!?」
立ち上がった玄弖は、周囲を散策してどうにか脱出しようとするが、扉は頑丈でビクともしない。
「ちくしょう! 何もわからず拉致られるなんてたまるか!!」
――そうだ! 飛影……!!
しかし、飛影を呼ぼうにも出し方もわからないし、念じても両手からクナイは出てこない。
「くそっ! 何か手はないか……?」
そのとき、隣の壁から巨大な爆発が起こり、爆風に飛ばされて衣類が破片まみれになった。
「こ、今度は何だ……!?」
起き上がると、目の前の壁に巨大な穴があけられていた。そして、その向こうから二人のシルエットが浮かぶ。
「いた!
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