第3話 乗り越えるべき障害
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
いです」
恋心「ばかぁ…お兄ちゃんのばかぁ…そんなの当たり前だよ」
弥生「そうです…当たり前ですよ…」
俺には勿体ない、少し包帯の所から涙が流れたような気がする。2人は泣き止んだ頃、俺は眠っていた。
昔の事を思い出していた。高校時代の事、イジメられ暴力を振るわれ体に傷も痣も増えていった。恋心に見つけられても転んだとかぶつけたとかして隠していた。そんな高校生活を続けていた、少しでも心配をかけないように、かけないようにと自分に言い聞かせて生活していた。だから今の状態、心配させてしまっているけど恋心も弥生さんも傍にいてくれている。今まで気を張りながらだから安心出来た、こんな感覚は久しぶりだった。
目が覚めた、と言うより起きた。目が見えない今誰がいるのかも分からないけど二人ともまだ手を握っていた。
響希「すいません、眠っていたみたいです今何時ですか?」
恋心「午後6時位だよ、お兄ちゃん最初寝てるの気づかなかったよ分かりづらいね」
弥生「すいません、ずっと握ってしまって」
響希「いえ、あのむしろ…ちょっと安心してしまいました」
弥生「響希さんって意外に可愛い所あるんですね」
恋心「本当ですね、お兄ちゃん家でも私の事ばっかり気にして自分の事何にも気にしないんですよ」
弥生「そういえば私の家に来てもすぐ私のこと気にして、むしろ天道にまで気をつかってしまうんですよ」
そういうのは俺のいないところで話してて欲しかったな。とか思いながらも安心していられた。
~~~~次の日~~~~
土曜日、この日も恋心が付き添ってくれた。弥生さんは昨日の7時には帰っていった。入院してしかも目が見えないというのは暇で仕方が無かった、たまに検査があったがすぐ終わるもので今の状態とこれからも安静にと簡単に言われるだけですぐに終わった。昼に沙耶さんが御見舞に来て下さり主に事件の話をしてくれた。そんな感じで1日が過ぎてしまった、正直何も出来なくて後悔する時とかもあったが、そんな時その気を感じたのか恋心がいいタイミングで励ましてくれる。本当に良く出来た妹だ。
~~~~次の日~~~~
日曜日、順調なら次の日にでも目の包帯が外れると一昨日から聞かされていた。そんな中今日から担当の医師が変わった。以前の担当の先生よりは口調がゆっくりで何となく穏やかな雰囲気を感じた。でも話す事は前の先生と変わらずこれからも安静にと言われた、しかし順調なので今日の夜にでも包帯が外れると言われ夜まで待っていた。気持ちは正直高鳴っていたと思う、これからまた捜査の手伝いが出来るかもとか色々考えてた。
そんなこんなで夜になり手術室へと運ばれた、先生は包帯を外す、しかしまだ目は開けないでくださいと言われていたので待っていることにした。待っていると少し痛みを感じた、麻酔かなとか見えないながら想像していた。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ