28.口約束も契約の内。迂闊な事は言えない。
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
<サラボナ>
取りあえずピエールを連れてっても大丈夫な様だ…うん、一安心。
あ、そうだ!一応天空の盾を確認させて貰えないだろうか?
全然関係のない盾の為に苦労はしたくないもんね!
「あの、家宝の盾を見せて頂いてもよろしいですか?」
「おお、構わんよ。そこの壁に飾ってあるのがその盾だ」
コレかよ!
しれっと飾ってあるから気付かなかった!
俺は持ってきた天空の剣を包みから出し、盾に近づける。
盾は剣と共鳴する様に、淡い光を放つ。
間違いない、天空の盾だ。
「き、君!その剣は何だね!何で我が家の盾と共に光っている?」
振り返るとルドマンさんが驚いた様に問いかけてきた…
めんどくさいけど俺は全てを説明した。
天空の武具の事、伝説の勇者の事、我が父パパスの事、母マーサの事、そして俺の人生の事を…
<サラボナ>
フローラSIDE
「なんと、そんな壮絶な人生を送っているのか…」
私は自分がイヤになった。
リュカには目的がある。
お父さんの遺言の為、お母さんを助ける為、その為に地獄の様な苦しみを耐え抜き、この町へやって来た。
なのに私は、そんな彼を騙し利用しようとしている。
メイドが運んできた紅茶を、リュカは美味しそうに飲んでいる。
そんな彼からは、彼の壮絶な人生を伺う事は出来ない。
「リュカ…あのね…今回の試練の本当の目的はね…」
リュカは紅茶を飲みながら不思議そうな顔をする。
「本当の目的は、私の結婚相手を決める事なの!」
(ブッー!)
フローラSIDE END
<サラボナ>
「リュカ…あのね…今回の試練の本当の目的はね…」
何だ?
本当の目的って?
人に嫌がらせをすることか?
「本当の目的は、私の結婚相手を決める事なの!」
(ブッー!)
思わず紅茶を吹き出した!
「え!何?結婚!?…財産譲渡の相手を決めるんじゃないの?」
何だこの状況は!?
「何だ?君は知らなかったのか?だが、間違ってはいないだろ。フローラと結婚すれば我が家の財産も手に入る」
いやいやいや!おかしいですよ、カテジナさん!(byウッソ)
「何考えてるんですか!娘の結婚相手をこんな方法で決めるなんて!そんな親、見た事無い!」
「ここにいるだろ」
「ワァ、ホントーダ!」
このおっさん!しれっと言いやがった!
「フローラはそれでいいの?」
「よく…ないです…」
当たり前だ!
大して好きでもないヤンチャ坊主と結婚なんか、誰がしたがるか!
「ほら!ルドマンさ「だから!」
え!
「だから、真実を黙ってリュカに参加してもらいました。リュカに合格してほしいから!私はリュカの事が好きだから!」
フローラは泣いている。
きっと俺を利用した事を悔やんでいるの
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ