アイズ モンスタージャー
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い……最も前衛で殴りあうガレスのように体中を強固な鎧で身を包んでいたとしても、鎧の隙間から入ってくるだろう。多少マシという程度で、避けられないことに変わりはない。
普段ならこの手合は、リヴェリアかレフィーヤが範囲魔法で吹き飛ばしてくれる。しかし、今はその代わりを担う手段をアイズは持っていないし、周りをちらりと見回しても、魔法使いすらいない。
直後、モンスターの目から強烈なプレッシャーを感じる。モンスターの中には視線で強力な効果を与えるの者もいる。こいつも見た目通り巨大な【眼】による特殊能力を持つ厄介な相手だということだ。しかし、この類は対象のメンタリティで抵抗できるものも少なくない。レベル5であるアイズは難なく跳ね除けた。
ところが、後ろにいるシルも射程距離に入っていたようで、神の恩恵すらない彼女はまんまと敵の術にハマってしまった。
「きゃあああ!? ア、アイズさんがモンスターに変わっちゃった……!!」
叫びつつも、口元を抑えるシル。どうやら、ヤツの視線を看破できないと幻覚が見えてしまうようだ。ある意味、一般人のシルで良かった。これが、下手に後衛の魔法使いや弓兵だった場合。敵味方が区別できない状況は確実にまともな支援ができなくなる。しかも、今のように至近距離で斬り合っているなら尚更だろう。
続いて、モンスターはどこからか槍を出現させ、アイズを襲う。だが、如何せん彼女にとっては遅い。簡単に避ける。
「今度はこっちの番……!」
5〜6秒で蟲をある程度蹴散らし、反撃に転ずる。意外にもモンスターの敏捷性はさほど高くなく、3〜4レベルのなかばといったところだろう。そのおかげで、デカい眼球に突き刺すことが出来、かなりの手応えをアイズは感じていた。当然の事ながら、いつぞやのミノタウロス以上の悲鳴を上げる。そしてそのまま、そこそこの大きさの魔石へと、姿を変えた。
アイズとて8年冒険者をやっている一流だ。ギルドの鑑定人やノームでなくともある程度の目利きは出来る。大体2万8000ヴァリスといったとこだろう。小遣いとしては丁度良い。
シルの抜けた腰もようやく治り、やっとの思いで立ち上げった。まだ少し足がガクガク震えている。冒険者ですらないのにレベル3級のモンスターに睨まれていたのだ。ある意味、レベル2級のミノタウロスに追いかけられていたベル・クラネルよりも危なかったといえる。
(本当に間に合ってよかった……)
その後話しを聞くと、モンスターが壺から出る直前にソーマファミリアのエンブレムがある冒険者が横合いから現れた。そして怪しい呪文のような言葉を囁いた後、そのまま壷を奪い取っていったという。
「そういえば、あの冒険者は確か【魅惑の妖精亭】に出入りしてる人だったような……」
「あのお店に?」
件の酒場には実はアイズも一
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