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コラボ・クロスクエスト〜六絶神が言っていた〜
ターン1
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兄様、嬉しそうですね」
「勿論。もう東京では廃れたもんだと思ってたからね。一カードバトラーとして同志に出会えたのは嬉しいことだ」

 刹那に向かって答える陰斗。

「バトスピか……懐かしいな」
「たしか、少し前のTCGですよね……秋也さん、やってたんですか?」
「ああ、昔、清文と陰斗と一緒に、少しな……」

 車椅子の少女、笑里の問いに、彼女の車椅子を押していた秋也が答える。彼はそのまま陰斗の方を向くと、

「お前がまだ続けていたとは、驚いたぞ」
「まぁ、今やただのコレクターと化してしまったがね。やる人誰もいないし。この時代になってはマイナーTCGだしね……」

 はははー、と乾いた笑顔を浮かべる陰斗。

 その言葉を聞いて、琥珀が清文に問う。

「清文、TCGって?」
「ん? ああ、『トレーディング・カードゲーム』の略だよ。ああいう、いろんな種類のカードを集めて、戦略を組み立てて遊ぶカードゲームの事。最近はあんまり見なくなったけど、一昔前に大流行したんだ」

 全盛期は2013年頃か。そのころからソーシャルゲームの並みに押されて、TCGは世の中から姿を消し始めたが、有名どころは今でも根強く残っているのだろう。

「懐かしいなぁ、中学生の頃やってた」
「へぇ」
「清文のデッキはなかなかえげつなかったな……」
「それを言うなら秋也のもだろ」

 清文の脳裏に思い起こされるのは、中学生時代に、たまに対戦した際に秋也が使っていた、酷いデッキの事だった。何度も苦しめられたのを覚えている。

「久しぶりにやりたくなってきたな」
「あつられたかのようにカード屋だしねここ。中にデュエルスペースくらいあるでしょ」

 陰斗が言う通り、少年達が座っていた長椅子は、カード屋の前に備え付けられていたものだった。カード屋はわりと新しいのか、中は綺麗で広かった。

「わっ……」

 となりで琥珀が息をのむ。

 無理もあるまい。清文達が入ったカード屋は、非常に広く、綺麗に整理されていたからだ。中央には長机が十基ほど備え付けられ、その上で老若男女、様々な人達がカードバトルを繰り広げていた。

「思ったより広いのですね」
「デジャヴ」

 同時に感想をもらす刹那と陰斗。

「デジャヴ? どういうことだ?」

 秋也が陰斗に問う。確かに気になる。なにか既知のものはこの中にあるだろうか……?

「うーん、この内装、この広さ……なんだろうか、トッパの時のと覇王の時の店を足して二で割ったような……」
「……?」

 イマイチ良く分からない。多分察するに、その昔放送されていたアニメ版の事だろう。清文は見ていなかったが、陰斗は熱狂的なファンで、全作見ていたはずだ。というか陰斗はニチアサマニアなの
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