第69話 流星
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アやシグナス、そしてアイリスと言った死んでいった知り合い達にも。
もしかしたらサイバー空間に行くことになるかもしれないが、可能性は低いので期待しないでおこう。
「ふふ……」
ルインは穏やかな笑みを浮かべながらそのまま目を閉じた。
「シエル……お前達が創るんだ…懐かしい未来を…な」
ゼロも珍しく口元に笑みを浮かべながら穏やかな表情で目を閉じた。
「さようなら…みんな……これからの世界は……君達が守るんだよ」
エックスも目を閉じ、誰も何も言わないまま、急速に、ラグナロクの崩壊が始まっていく。
もう少ししたら、大気圏突入の摩擦熱によって、ラグナロクは燃え尽きるだろう。
意識を失う寸前にゼロ達は聞き覚えのある声を聞いた。
『本当にそれでいいの?ゼロ君達?』
崩壊したラグナロクから紅、蒼、朱の三つの光が空間の歪みに吸い込まれていった。
一方、地上のトレーラーではシエルが目を見開きながらモニターを見つめていた。
「…ラグナロク…沈黙…崩壊を始めました…。ラグナロクの残骸が、大気圏への突入を開始しました。恐らく…ほとんどの残骸は大気圏での摩擦熱で燃え尽きると思われます…。ラグナロクの…エリア・ゼロへの落下阻止に、成功しました…ミッション…終了です…」
「ゼロ…!ゼロ!!返事をして…!!ルイン!!エックスも!!…お願い…返事を…して…」
「…通信回線、応答…無し…接続…不能です…」
ルージュはオペレーターとして事実をシエルに震える声で伝えた。
「……………」
「…シエルさん!!」
転送室を飛び出したシエルにルージュが叫ぶが、アリアに止められた。
「そっとしてあげなよルージュちゃん…今は一人にしてあげよう。さあ、アイリスちゃん」
「はい」
「私達も外に出よう。」
「分かりました…シエルさん、大丈夫でしょうか…?」
「大丈夫だよ。シエルちゃんは強いし…(後はラグナロクの破片浄化か…忙しくなりそうだねえ……)」
胸中で呟きながら、アリアはアイリスを伴って外に出る。
エリア・ゼロの集落では、人間達とセルヴォ達が空を見上げており、そこにはハルピュイア達の姿もあった。
「あっ!流れ星!凄い、凄い!流れ星がいっぱいだよ!!」
「いや、これは…ラグナロクの破片…俺達は、助かったのか…」
ティフォンがはしゃぐ隣でトルナードは自分達が助かったことの実感がまだ沸かないのか呆然としていた。
「…クラフト…ゼロ…ルイン…エックス様…」
ネージュが呟いた直後にシエルが集落に来た。
「…ゼロ達と…連絡は、取れたのかい?」
「……………」
シエルの表情を見て、ハルピュイアとセルヴォはゼロ達に何があったのか
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