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接客騒動
2部分:第二章
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そういうことだ。とにかく食わないとな」
 曹長の考えにはあることが決定的に欠けていた。それは作業の者達も同じだった。 
 高草と田村もだ。こう言うのだった。
「とにかくどかどか焼いてたらふく食ってもらってな」
「ビールも飲んでもらってな」
「ああ、そうしてもらうか」
「しっかりとな」
 とにかく量だった。何もかもが。
 そしてソーセージを食べる。焼いたそれにはちゃんと黒い焦げめがある。
 それに焼き肉の甘口のたれをつけてかじりだ。高草が言う。
「美味いな、このソーセージも」
「だよな。いい肉使ってるのかね」
 田村はウスターソースだ。それをつけての言葉だ。
「このソーセージ」
「みたいだな。美味いぜこれ」
「お客さんも満足してるだろうな」
 こう言ってだ。彼等はビールも飲む。彼等の顔は次第に赤くなってきていた。
 彼等は酔いながらもどんどん焼いていく。食うことを第一にしてだ。尚これは一応味見ということにはなってはいるようだ。
 だがそれでもだ。肝心の客達はというとだった。

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