1部分:第一章
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も多いよな」
「ああ、これ全部食うお客さんはいないよな」
それはよくわかった。二人にもだ。
それでだ。高草は羊肉を見て楽しそうに言うのだった。
「俺達の分もあるからな」
「そうだよな。じゃあ楽しく焼かせてもらうか」
「食いながらな」
「おおい、いいか?」
ここでだ。彼等作業員達にだ。陸曹長の階級を作業服に着けた男が来た。彼はというと。
田村悠作という。この基地で知らぬ者はない先任下士官だ。その彼が彼等のところに来て言うのだった。
「御前等はここで肉を焼いてくれ」
「はい、わかりました」
「かかります」
皆肘を拡げた敬礼で応える。陸上自衛隊の敬礼だ。
その彼等にだ。曹長は返礼してからまた話した。
「炭も用意してあるからな」
「あっ、炭で焼くのか」
「そうみたいだな」
高草も槙もここでそれに気付いた。他の作業員達もだ。
実は彼等は食材と酒にのみ気を取られていて焼く為の網やそうしたものには全く気付いていなかったのだ。まずは食うものだったのだ。
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