原作前の学園生活
勇者(元)の片鱗
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て、握力0ってのは笑い話だな。だから左は頑張らなきゃな。
俺は気を取り直して、左手に握力計を握り、先生の合図でさっきより力をすこーし込めて握った。
バキバキッ!………………コトン
またなんか変な音と何かが落ちたような音が聞こえたなぁ?それより数値!数値!
左手の握力計の数値はまた0であった。
えー!また0かよ!ミスったなぁ。うわー、絶対この話弄られるなぁ。本気を出せばスッゴいのに本気出せないなんて、勇者(元)はつらいぜ。
俺はそう思いながら記録用紙の握力の欄に0と書いて、先生に提出する。が、先生に「ふざけているのか」と怒られ、目立ってしまう。そのせいで他の人に記録を知られてしまった。
なぜか回収物の中には、力をいれても数値が変わらない壊れた握力計と1本のネジがあったらしい。
昼休みの昼食の時に、ポニーティルの女子生徒が凄く楽しそうな笑みを浮かべながら、ある男子生徒に話し掛けていたのは余談である。
拷問のような昼休みが終わり、次のハンドボール投げの測定に移った。
ハンドボール投げは直径1メートルの円の中から、ボールを2回投げる事ができる。円から外に出ない限りは助走したり、遠心力を使って投げたりできる。が、1歩でも外に出てしまうと、記録は0である。
俺は軽く投げても数百メートルは飛んでしまう。
しかし、俺はハンドボール投げの作戦だけはすでに考えていた。
その作戦は、
円からで〜ちゃお!作戦
0狙いである。
ただ円から出るだけでは、またお説教コースなので、助走をつけ過ぎて足が1歩出てしまったように見えるようにする。
もちろんボールを軽く投げても数百メートルは飛んでしまうので、腕と関節を固定して、体を後ろから前に倒す反動で投げる(落とす)。
それなら周りからは、助走をして頑張って投げたけど円から足が1歩出ているため記録が0になってしまった、かわいそうな人にしか見えず。先生も頑張ってる姿から怒らず、逆に慰めたくなるという完璧な作戦だ。
いける!こんな作戦を考えるなんて、今日は頭が冴えてるな!
俺は緊張したような表情をしながら、心の中ではわらいながら待機していた。
俺の順番となった。ハンドボールを右手で持ち、円の内側のギリギリまで下がる。腕を持ち上げ、腕と関節を固定し、合図とともに、助走をつけ、体を前に倒しながら、ボールを手放…………そうとしたが、途中で石に躓いた。
慌てて
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