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ローゼンリッター回想録 〜血塗られた薔薇と青春〜
第10章 エル・ファシル掃討作戦 前編
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 曹長とベン・インスラン 曹長が着任した。
クレメンツ予備役中尉とアラン・ベイ予備役中尉はもともと私の部下で、ほかの隊員は昇進や連隊内から自ら志願して第3中隊に来てくれたらしい
思わず、、胸がいっぱいになりそうだった。


予定より1か月早く復帰した私は早速1週間後には大規模演習に駆り出された。
我々派遣予定部隊はハイネセンでも有数の山岳地帯「大モナーク山岳地帯演習場」に派遣された。
ここで約1か月間の実戦演習を経てエル・ファシルに向かうことになっていた。
宇宙歴792年 9月12日 大モナーク山岳地帯演習場 A-44地区
その時我々は第101山岳師団と演習を行っていた。
アグレッサー部隊は第200装甲白兵戦師団と第1,33山岳師団
特に第1山岳師団は危険な存在だった。
少し、第1山岳師団の戦歴を紹介しておく
第1山岳師団はイゼルローン方面総軍の一つ第9方面軍の警備地区の一つである惑星クレンシーという高山地帯かつ鉱石産出惑星で非常に重要な惑星に駐屯している。
惑星クレンシーは辺境地帯過ぎて警備艦隊が置かれていなかったが、その時から約50年近く前に帝国軍が大挙してここに攻めてきたことがあった。
守備兵力は第1山岳師団のみというなかで、第1山岳師団はその攻防戦を実に半年も耐え続け、最後には帝国軍撃退へ功績をあげ頭角を現し始めた。
その時彼らが帝国軍からつけられたあだ名は
「緑の悪魔」
というのも、彼らは区分としては一般にライフルを持って戦う一般歩兵であったが、彼らの迷彩術は想像を絶するものであった。
彼らは狙撃手が着用する「ギリースーツ」という全身から草や布きれをもさもさに生やした服を着用し、しかも彼らの服には体熱探知センサーを遮断する特殊なものであった。
第1山岳師団はどこからともなく敵に接近しては痛烈な一撃を加えていつの間にか去っていくという一撃離脱戦法で帝国軍を苦しめた。その伝統を継ぐ彼らは当時も同じ精強さを保ちエル・ファシル奪還作戦では殊勲部隊の一つとして表彰されていたはずだ。
そういうこともあり、我々も装甲服を野戦迷彩パターンにして演習、実戦に出ることになった。
山岳戦は奇襲したほうが勝ちと相場が大体決まっている。
であるため、土地勘を瞬時に掴みどこが奇襲されやすいかを探るために狙撃・偵察小隊は非常に重要な存在であった。

訓練開始から3日後の14日
私はA-44地区の偵察へ狙撃・偵察小隊とともに同行していた。
山岳戦で白兵戦になることはまずない。
少しがっかりであったが、しょうがなかった。
自分の愛用のM-15ライフルにスコープを装着して草の生い茂った山道を歩いていた。
全体的に肌寒かった。
狙撃強襲をかけられないように上部に尾根のある山道はかなり警戒して歩く。
自分の隣を歩くのはエミー
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