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一刀たちが海の土産を持って帰宅したのは、夕日が沈みかけた所だった。
元来た道を戻るだけとは言え、遊んでいたために遅くなった時間と、体力が戻っているわけでもなく、来たとき以上に急かされる。
「父様大丈夫?」
「これ、くらい、やれる、さ」
一刀は声を掛けてきた雪菜になけなしの気力を振り絞って言い返す。
そんな雪菜は明琳を背負っており、一刀としてもそんの雪菜に弱味を見せるわけにはいかなかった。
そうして日が落ちきる前に、やっと家へ到着した頃には、一刀の体力が尽きてしまったのは仕方がないことだろう。
その日の晩は、いつもの一刀に成り代わり、遊由の指揮の元で料理が出された。
明けて翌日。
子どもたちを集めて海から持ち帰った土産をみんなの前に広げて見せる。
一刀が遅かったのには、この大量の荷物を持っていたことも関わっているのだが、それを口には出さない。
「綺麗〜」
「陽姫。こっちも綺麗だよ」
「ほんとだ。栞ちゃんのも綺麗だね〜」
和気あいあいと土産を手に取り、見せあう。
その光景を一刀は微笑ましく見守っていた。
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