暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第22話 「従妹は思春期」
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ユウキも思春期の女の子だ。俺は従兄とはいえ彼女にとっては身近な異性のひとりであり、また俺の近くには昔から異性の友人が居たのだ。恋愛に関することが気になってしまうのは分からなくもない。修学旅行の夜や女子だけで集まって話してくれとも思う話題ではあるが。

「まあ下手に隠して誤解されるのも困るしな。……とはいえ、今もあまり昔と変わらないといえば変わらないと思うぞ。大体あいつらは一緒に行動してるし……ただ」
「ただ?」
「ディアーチェとは買い出しの手伝いとかでふたりになったりすることはある。レヴィとは……ディアーチェ達に予定があるときは一緒に遊んでくれって言われたりするな」
「シュテルは?」
「シュテルは……」

 今はこれといって問題ないがつい最近まで疎遠になっていたというか、すれ違いみたいなのが起きてたから他のふたりと比べると何もないんだよな。
 まあそのへんはすでに解消してるし、静かに本を読める場所がないかって聞かれたから今度翠屋でも紹介しようかなとは思ってるけど。こっちに戻ってきてからあまり桃子さん達とも顔を合わせてないし。ちなみに翠屋というのは高町の両親が経営している喫茶店のことだ。

「今度暇があれば出かけるかもしれないな」
「そそそれってデート!?」
「そんなんじゃない」

 とは言ったものの、男女がふたりで出かける程度の意味合いで言えばデートと呼ぶこともあるかもしれない。
 しかし、組み合わせは俺とシュテルだ。互いに口数は多い方ではないし、はやてやレヴィのようにすぐ誰かに引っ付くタイプでもない。一緒に歩いていたからといってデートと思う人間はそういないのではないだろうか。
 そもそも……俺はあいつのことを異性として認識しているが、昔から付き合いがあるだけに普通に会話する分には何の緊張もしない。お茶目な部分もありはするが、基本的に言葉だけなのでよほどの身体的接触がなければ顔を赤らめたりすることもないだろう。
 というか、シュテルは俺のことを異性として見ているのだろうか。最低限はしてそうではあるが、ディアーチェなどと比べると本当に最低限のような気がする。感情が表に出にくい奴なので実際はどうなのか分かりはしないのだが……だからといって直接聞くのも悪手に思える。
 そんなことをすれば、俺がシュテルに気があるように思われるかもしれないし、そうならなくても高い確率でからかわれるだろう。彼女の性格的に事あるごとにやってきそうなので面倒なことこの上ない。

「あぁもう……普段の振る舞いから見ればディアーチェとかの方が積極的に思えるけど、ディアーチェは奥手というか乙女だし。レヴィは好きの違いとか分かってなさそうだからしばらくは問題ないとして……やっぱりシュテルは油断できないや」
「ユウキ、何を
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