暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはINNOCENT 〜漆黒の剣士〜
第22話 「従妹は思春期」
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手段ということを考えてると、彼女の方が大人っぽいとも思えなくもない。
 ……というか、今でさえ厄介なあのメンツがユウキのような笑って誤魔化すなんて芸当――もとい逃げ方を覚えられると非常に面倒になるな。今でさえかなり面倒なときがあるし。

「あっ……そういえば、こっちに来てからまだシュテル達に会ってないや」
「そういやそうだな。ま、近いうちに連れて行ってやるよ……俺は送り届けたら別のところに行くかもしれないけど」
「もう、何でそういう余計なことをつけるかな。……まあショウらしいけどさ。みんな元気にしてる?」
「ああ」
「そっか……あ、あのさ」

 ユウキの顔がこれまでと打って変わってこちらの顔色を窺うようなものに変わる。指先をもじもじさせているあたり、俺はこれからなかなかなことを聞かれるのだろうか。

「何だよ?」
「えっと、その……ショウはちゃんとみんなと仲良く出来てる?」
「……は?」

 ユウキはどういう意味で聞いているのだろうか。
 まず最初に考えられるのは、単純に学校生活や私生活を含めて親しくできているかということだが……こちらに来る前に大きなケンカをしたなんてこともないのに聞くだろうか。……俺の性格を考えると否定できない部分はあるか。
 他の可能性としては、ユウキの年代的にシュテル達の誰かしらとこれまでと違った関係になった。のようなものが考えられる。しかし、唐突にそのような話題を振ってくるだろうか。好きな異性のタイプ、といった話題でしゃべっていたわけでもないし。

「うーん……まあそれなりに」
「それなりって……どれくらいなのさ。例えを出してよ」
「例えって言われてもな……最近はブレイブデュエルに関することばかりだし、あいつらよりブレイブデュエルを始めたばかりの小学生達と一緒に居ることが多かったからな」
「なるほど……ねぇショウ、ショウってやっぱり」
「ロリコンじゃねぇよ」

 何で小学生って単語を使っただけでそうなるんだ。俺が大人――いや高校生くらいの年齢ならそのように思われても仕方がないかもしれない。だが俺はまだ中学生であり、あの子達との歳の差は数年だ。世の中に数歳差の恋人は数多く居るだろうし、ロリコンだと言われるのは許容できるものではない。

「じゃ、じゃあさ……そのシュテル達とはどうなの?」
「どうなのって……どういう意味でだよ?」
「それはその……ほら、例えば僕らも少しは大人になったわけだしさ。昔みたいに何をするのもみんな一緒みたいな感じじゃなくなってきてもおかしくないわけで……」
「要するにシュテル達とふたりだけで出かけたりしてるのかって言いたいのか?」
「う、うん……そうなるかな」

 ずいぶんと顔を赤くしているが、まあ
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