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没ストーリー倉庫
昔妄想したものの書けず仕舞いに終わった幻のIS小説のプロット。
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、母親は「連れて行きたいなら連れて行けば?私には関係ないし」と保護されることより自分だけの環境を優先。彼女はもとより「母親らしい母親」ではなかった。それでも母親だと信じていた娘は身勝手な理論に怒りが爆発し、人間関係上の絶縁状態になる。

 真人の異母兄弟に当たる少女――中学3年生の「九宮梓沙(このみやあずさ)」は母親を恨んだ。身勝手ない政府も恨んだ。しかし最も恨んだのは、父親と顔も知らない兄だった。「絶対にぶん殴ってやる……ッ!!」IS学園強制編入の準備中も、その意志は揺るがなかった。


 一方、人が死ぬ現場を見た真人はその日、夢を見る。いるのは再び忌まわしいあのアパートの一室。そこで真人はテレビを見ていた。テレビの画面越しに、あの日に自分を責めた人々が口々に「お前のせいで喪った」と真人を糾弾した。そこに、前の夢にも出た少女が現れてテレビを遮る。
 自ら苦しむような映像を見る必要はない筈だ、と少女はテレビの電源を切ろうとするが、真人はテレビを見続けた。あの人が不幸になったのは、ろくでなしとろくでなしの間に生まれた屑の自分がこの世に存在したから。それが動かしようのない事実だと、真人は受け入れてしまっていた。
 そのうちに少女は泣き崩れる。「どうして自分から苦しみを受けようとするの?貴方が苦しいと、私も苦しいのに」。真人は、何故この少女がここにいるのかを微かながら疑問に思った。

 現実世界でも真人には重い現実が圧し掛かる。死体を見た心的外傷から肉を見るだけで吐き気を催すようになった真人の身体はさらに弱り、もうのほほんの手助けを突っぱねる余裕もなくなっていた。事実上のほほんに体調管理されながら、真人は部屋の外ではしゃぐ生徒達を見つめる。
 ほんの数日前、日本の都心で死者が出たのだ。正体不明のテロリストに執拗に弾丸を撃ち込まれて即死した人も、建物の下敷きになるぺちゃんこにされた人も、何が起きたのか分からないまま消し炭になった人もいるのだ。人間らしい死に方ではない理不尽な死に方をしたのだ。ISと自分のせいで。しかし、人々は何事もなかったように時を過ごしている。
 「あれだけ死んで、副担任まで死にかけても所詮は他人事かよ……狂ってる」。のほほんによるとあの事件は倒壊事故ということにされたそうだ。あの恐ろしい事件はそんな陳腐な言葉に変えられてしまった。のほほんは、普通に生きている人間を怖がらせないように情報操作するのは仕方ないと言った。そして、本当ならば自分たちのような裏の人間が全部泥を被ればそれでいいのだという。しかし、それは目を逸らしているだけだ。「全部嘘っぱちじゃないか。こんなの……騙されてるだけじゃないか」。

 同刻、時系列的に一足先に学園に到着することになったラウラが入学する。ところが真人の護衛を任されたラウラは一般生徒としては極
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