昔妄想したものの書けず仕舞いに終わった幻のIS小説のプロット。
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一方、真人は上級生からも目を付けられ、一瞬の隙を突かれて階段の下に突き落とされる。新聞部の薫子は偶然にも両者に気付かれない場所から決定的な瞬間の撮影に成功したが、なんと虐めをしたのは薫子も親しい友達だった。これを公開すれば大ニュースだが、同時に友達に対する裏切りに等しい行為を行うことになる――薫子はどうすればいいのか分からず、問題を先延ばしにする。
真人はこの際に腕の骨にヒビを入れるが、傷を負っているという「弱い姿」を周囲に悟られれば付け入る隙を作ると考えて敢えて何食わぬ顔で授業を受ける。一応ながら千冬の小耳に入れるが、骨のダメージは隠していた。しかしスポーツ経験者の箒に僅かな仕草からダメージを見抜かれる。
結局大事になり生徒会手主導で犯人探しが行われ、薫子はとうとう沈黙していることに耐えきれず楯無に密告。真人を階段から突き落とした上級生は「諸事情で退学」になった。これが真人=権力を傘にするというイメージが上級生に定着する切っ掛けを作り、真人の迎えたくなかった結果を迎える。
その後、IS委員会から回された専用の第二世代IS『雑多』を受け取った真人は、思う。ISに本当に自我があるのなら、その自我は地獄を彷徨っている。「お前は産まれてから死ぬまでずうっとこのISという棺桶に縛り付けられて、他人に動かされてるだけだろうが。まるで俺だな」。
その日、真人は奇妙な夢を見る。そこは嘗て自分が虐待されたアパートの一室。最悪の思い出の塊。見るのも嫌だった真人は玄関先に置いてあったバットで室内を滅茶苦茶に壊すが、それを白いワンピースの少女が止める。「どうして壊すの?ここは貴方の心の中よ?」。少女はここが真人の目の前に現れたのは、ここが真人にとって大切な場所だからだと言う。そして、何度も壊してはいけないと止めに入る。「貴方って変よ。自分の大切な場所を自分で壊して、そのくせどこにも行きたがらない」……やがて、夢は覚めた。
流石に精神的な疲労が蓄積してきた真人は、未だにしつこく近づいてくるのほほんと少しだけ話し合うことにする。彼女が生徒会の回し者であることは気付いていたが、逆にある程度の意思疎通が必要だと感じたからだ。唯一の趣味である「魚を釣らない釣り」に彼女を誘い、率直な意見を告げる。
口を開くと直ぐに弱音を吐きそうになる。身の上を語れば必ずと言っていいほど同情される。そんな風に周囲に思われるのが嫌だから、口をききたくない。お前も余り積極的に関わろうとするな――そんな不器用で意地っ張りな自分という存在を伝え、「俺は付き合いが最悪な嫌われ者でいい」と告げる。
が、のほほんは「でもせっしーと仲良くしてるじゃん」とご立腹。自分もセシリアのように自然体で接したいんだと言いたい事だけ伝えてどこかに行ってしまった。
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