大舞踊演舞
[5/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ずかしいぞこれ。
「お・・・おいしい?/////」
「う・・・うん/////」
やってみた俺もやられたウェンディも顔が火照ってしまう。最初は勢いでいけるかと思ってたけど、いざやってみるとすごく恥ずかしい。それはもう、今までにないくらいに。
「ゆ・・・百合の花が見える/////」
俺たちがお互いに食べさせあっていたのを見ていたシェリアは、自分のことではないのに、俺たちと同じくらい顔を赤くさせてこちらを凝視していた。しばらくこちらを見ていた彼女は、あることに気付き、スプーンでゼリーを掬う。
「レオン!!こっちむいて?」
シェリアは俺たちがやっていたのと同じことを、レオンにやろうと考えたのだ。
「ん?」
呼ばれた少年は、当然のようにそちらを向く。だが、彼の手には既にゼリーが乗っている皿があり、口元にはスプーンが食わえられていた。
「あ・・・もう食べてたんだね・・・」
「ん?うん。そうだけど?」
悪びれる様子もなく、冷静にスプーンを食わえたまま解答するレオン。それを見たシェリアはガッカリと肩を落としていた。
「ドンマイ、シェリア」
「気にしちゃダメだよ」
「うぅ・・・」
かなり残念そうにしているシェリアとウェンディと一緒に慰める。これを機にレオンを落とそうとしたんだろうけど、残念ながらそううまくいかせてくれないのがあいつなんだよな。
「おいしそうですね」
「「ん?」」
そんな俺たちの後ろから、羨ましそうな声が聞こえてくる。だが、それに気付いたのは俺とウェンディだけ。シェリアとレオンとラウルは、その声には気付いていないのである。
「ジーッ」
俺たちが食べているゼリーを凝視しているのは、妖精の尻尾の初代マスターこと、メイビス・ヴァーミリオンだった。
「初代!!」
「うわっ!!ビックリした!!」
気配を感じさせずに背後を取っていた彼女に思わず驚愕の声を出してしまうウェンディと俺。
「ん?どうしたの?」
「何驚いてんの?」
「何かあった?」
俺たちが初代の登場に驚いていると、その様子を見ていたシェリアとレオンたちが訝しげにこちらを見つめている。
「ううん。何でもない」
「気にしないでいいよ」
「「「んん?」」」
ウェンディと俺は何事もなかったかのように笑顔でそう答える。彼らはその態度に少し疑問を持っていたようだが、それ以上は追求しないでくれた。
「初代の姿は、妖精の尻尾のメンバーにしか見えないもんね」
「俺たちが独り言言ってるようにしか見えないしね」
コソコソとレオンたちに聞こえないようにウェンディと話している。ギルドの紋章を刻んでいる人にしか、幽体である初代の姿は見
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ