大舞踊演舞
[4/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
一体どんな髪型になったのか、あとで確認してみよっと。
「タクト!!」
「はい!!じゃね、レオン、シリル」
俺の髪型を作ってくれた彼は、同じギルドのレンさんに名前を呼ばれてそちらに戻っていってしまった。お礼をいうの忘れてた・・・あとでいいにいかないと。
「わぁ!?見てシェリア、宝石みたい」
「綺麗だね、どんな味するんだろう」
俺たちがそんなことをしていると、近くのテーブルでウェンディとシェリアが何かに見入っているのに気付く。彼女たちの視線の先には、オレンジ色に光っている、中にたくさんの果実が入ったゼリーがあった。
二人はその美しい造形の食べ物に興味津々。彼女たちはそれぞれお皿に乗っているそれを手に取ると、スプーンで救って口の中に運ぶ。
「「おいし〜い♪」」
とろけるような、幸せそうな表情のウェンディとシェリア。確かにすごく美味しそう。俺も食べてみよっかな。
「シリル」
俺がウェンディたちと同じようにゼリーを一皿取ると、それを見ていたウェンディが俺の名前を呼ぶ。
「何?」
スプーンをテーブルから取ろうとしたところで声をかけられた俺は、それを掴む手前で彼女に顔だけ向ける。すると、ウェンディは自分のゼリーを一口分掬い、俺の口元へと運んでくる。
「はい!!あ〜ん」
これは恋人同士で行われる“あ〜ん”って奴なのか!?ウェンディ・・・一体どこからそんな知識を持ってきたんだ!?
「あ・・・あ〜ん・・・」
少し・・・いや、かなり緊張しつつウェンディが差し出す、ゼリーが乗っかっているスプーンを食わえる。
「おいしい?」
俺がゼリーを飲み込んだタイミングで顔を覗き込みながら問いかけてくるウェンディ。心なしか、不安そうにしている彼女は、自分の手料理を初めて恋人に作って食べてもらっている時のそれに似ている。
「うん!!美味しいよ」
ゼリー自体は普通においしかった。それに加えて、ウェンディが“あ〜ん”をしてきたことで、なんていうかこう・・・愛の味?みたいなのが追加されたような・・・そんなありもしないことを考えていた。
「本当!?よかった!!」
俺からおいしいと言われて、嬉しそうに頬を緩めるウェンディ。そんな彼女を見て、同じことをしたらどんな反応をするのか試してみたくなった。
「ウェンディ?あ〜ん」
「!!??」
俺が先程取っておいた自分の分のゼリーから一口分掬い、ウェンディの目の前に持っていく。それを見たウェンディは、最初は何事かと驚いていたが、徐々に状況を把握したらしく、顔が赤くなっていく。
「あ・・・あ〜ん/////」
目を閉じ、耳まで赤くしたウェンディが差し出されたスプーンを食わえ、ゼリーを食する。なんだろう、やってみたらすごく恥
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ