15.未完成の魔法陣
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資料。
七賢者の何人かが残した品らしいよ。
単に好奇心で調べてたんだ。
倒した敵について資料や伝承について知らないって非常識だろ?
そこで調べてたら気づいた。
いくつかの資料に似たような図があったから、書を分解してページ順に左から6×6で並べて図を結んだんだ。
1ページに図が複数あればそうじゃないものまで。
はじめはザオリクの魔法陣が出来た。」
「そこからよく裏返しを思い付いたな。
ククールより優秀だ」
「悪かったよ」
「・・・・・・一つ謎が解けると人は満足する。
そこにもう一つ謎が隠せるんですよ。
裏をかえすって言うじゃないですか。それです。」
資料に十二角形の魔法陣を隠した七賢者に拍手。
書く方が苦労します!!
普通隠せません。ページが6×6じゃあ足りないから。
どんだけ詰め込んだのか不思議でなりません。
試しに紙を持ってきて・・・再現したくありません。
大丈夫、ファンタジーですから。
「で、エイト。これどうすんだよ。
何か分からないと使えないじゃん。」
「貴様、わからんのか。僧侶のくせに。
自称僧侶だったのか」
「マルチェロ、なんなんだよ!!
美形のオレに冷たいとブスになるぜ!
ハゲ増すぜ!!」
「はぁ・・・・・・ククールは相変わらずバカだね。
この魔法陣、不完全なんだよ?」
「へ?」
そりゃそうですよ。
読者からして見れば不完全なんて分かりませんから。
ククールは代弁してくれたのです。
本日のククール、一番いいシーンは多分ここ。
「ザオリクもそうだけど、魔法陣って文字が書いてあるじゃん。
この魔法陣は形だけでそれがない」
「じゃあこの表がザオリクなんて証拠もねぇじゃん。」
「目で見る証拠はないけど、マルチェロもククールもゼシカもこの魔法陣をザオリクって言った。
それが証拠にならない?人を呼び戻す魔法陣なんだから似たようなのいっぱいないし。
ザオ、ザオラルと似てても仕方はないけど」
・・・ザオはDQ8にありませんがね、エイトくんよ。
とてつもなく大事な話なんですが、ツッコミを忘れない気持ちを持ち続けましょう。
「ってことは七賢者の血を引くオディロ院長がいたこの場所に来て、その魔法陣に関することを探すため?」
「そう。一度調べたら調べたいじゃん。
ククール、手伝ってよ。
マルチェロさんはなんか探すんでしょ?僕、手伝わないから」
すっかり嫌われたマルチェロ。
かわいそうに。顔が悪人でちょっと殺人しただけなんですがね。
ちょっとだけ。
エイトはククール、マルチェロの許可なしに資料をあさりはじめました。
なんて悪い子。
勇者が壺割り、樽割り、箪笥開けが定番なのはわかりますが、あなたは元勇者です
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