episode5 ーH・E・R・O Flash!!ー
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撃力のモンスターを軽々と召喚してみせる先輩はやっぱり強い。
「さらに!フィールドのネオスとフレア・スカラベをデッキに戻してコンタクト融合!炎の戦士!〈E・HERO フレア・ネオス〉!」
「コンタクト!?」
目を大きく見開き、見つめる先では銀河を彷彿とさせる光の渦があった。ネオスとフレア・スカラベが飛び込んで行く。光が溢れ、視界を白く染め上げる。そして、フィールドにはフレア・スカラベの力を引き継ぎ、炎の力を得たネオスの姿。
「す、凄い……」
私を見定めるように悠然とした態度で見据えてくるフレア・ネオスを見て激しく身震いする。しかし、それは恐怖からくるものではない。歓喜。今まで戦った相手より、はるかに強いと感じ、どこかそれを楽しんでいるのかもしれない。
佇むフレア・ネオスの奥、先輩と目が合うとニッと口角を上げ、楽しそうに笑った。
「華蓮。あんた、今凄え楽しそうな顔してるぜ!次、どんな風に返しやろうか……ってさ」
「……そうですね。諦めてはません。だって、私はまだドローすらしてないんですから。こんな序盤からサレンダーなんて勿体無いですから」
そう言うと「確かに」と向こうも傾いた。
「フレア・ネオスはフィールドの魔法・罠一枚につき攻撃力が400上がる。そして、エンドフェイズにデッキに戻っちまう効果があるが〈ネオスペース〉がある限り、その効果は発動しなくてもよくなる。さらに〈ネオス〉と〈ネオス〉融合体の攻撃力を500アップさせる。俺はカードを二枚伏せて、ターンエンドだ」
〈E・HERO フレア・ネオス〉☆7
ATK/2500→3700→4200
先輩の手札とフィールドにあるカードの合計は11なのに対して、私は4枚。
いまだ1ターン目だというのに、圧倒的なハンド、ボード・アドバンテージ。周りからは「あんまりだ……」と嘆く声も聞こえてくる。けど、今の心境に《諦め》とかそんな感情は一切ない。あるのは、ただ一つ
「私のターン……、ドロー!」
ーーこの盤面をどうひっくり返すか。
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