episode5 ーH・E・R・O Flash!!ー
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、わかりやすいくらいに動揺してしまった。十代先輩を除いた、四人の視線が一斉に私に集まるのを感じた。
「え、まさか……ホントにこの娘がプロデュエリストだったドン?!」
「や、やっぱりホントだったんだ!」
……バレた。完全にバレた。モロバレだ。しかし、葵さんといい、明日香先輩といい、どうしてこんな簡単にバレてしまうのだろう。いや、逆に考えれば……まだ五人にしかバレていない、と考えれば……セーフ?
「セーフ……じゃぁないですからね?モロアウトですよ」
「……うぐっ」
心中を読まれたのか、横目で睨まれながら宣告され、胸を手で押さえる。
ショックから立ち直り、周囲に視線を巡られせれば皆、それぞれ違った顔色をしていた。
ため息を吐く人、驚愕のあまり口が開き放しの人、そして喜色満面の笑みを浮かべている人。
……ところで。いったい私はどうなるのだろう?
◆◇◆
慌ただしくなった場を流石の手腕で収めてみせた楓さんは皆を席へと着かせ、紅茶を振舞っていた。
即刻叩き出しそうだが、大人の対応だ。
温かいものを飲み、ほっこりしたところで楓さんがデッキを弄っていた十代先輩へと訊ねた。
「で?さっきも聞いた気がするんですが、今日はなんの用ですか?」
「お!許してくれるのか!」
「んなわけ、ないでしょう」
「ええぇぇぇぇっ!?」と三人の声が揃う。見事なユニゾンだ。
油断させておいて突き落とした楓さんは蟲惑魔のような笑みを浮かべていた。
「ええ、ですからね。デュエリストらしくデュエルで決めましょう。十代くんと華蓮さんがデュエルをして、負ければこのデュエルのレポートを10枚。勝てば、半分で許してあげましょう」
「「「ええぇぇぇぇっ!?」」」
今度は十代先輩の代わりに私が驚く番だった。
極々自然な流れを装って、私と先輩がデュエルをする状況になってしまっているがなぜこんな事に。
向こうが断ってくれることを願って、チラリと男性陣に視線を向けるもーー
「そんな!?相手はエドやお兄さんに勝った人っすよ?!」
「じゃあ、そんだけ強えってことだな!ワクワクするな!」
ーー状況は真逆。やる気満々だ。
「安心しなさい。今はレンカではなく、高一の華蓮です。〈真紅眼〉は使わなくて結構です。それに負けたって、あなたの経歴に傷なんて1ミリもつかないので安心してください」
「ぇ、え〜〜……」
渋る私。だが、肩を掴まれ、有無を言わせない眼差しを向けられ、傾かざるを得ない。
やけっぱちになって、叫ぶ。
「……う、うぅ。やってやりますよ!やればいいんですよね?!」
「うしっ。やるか」
広い場所へと移動し、デュエルディスクを構える。
『|
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