機動戦艦ナデシコ
1262話
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心配はしていなかったけど、きちんとこっちにも人をやってたのか。
何だかんだ言っても、ムネタケってある程度有能ではあったんだな。
「まぁ、それはそれとして。悪いんだけどアクセルの機体に使うミサイルの規格を知りたいのよ。アクセルが立ち会うから、ちょっと調べてくれる?」
「今やるんですか!? この状況で!?」
驚愕の表情を浮かべる整備員。
まぁ、連合軍の件で艦内中が騒ぎになっているのは事実だ。
そんな中で機体を調べろと言われても、確かに困るだろう。
だが、エリナはそんな整備員に問答無用で頷きを返す。
「そうよ。この騒ぎを考えれば分かるでしょうけど、このままだと連合軍がアクセルの機体を奪う為にどんな手を打ってくるか分からないわ。それに対抗する為にも、出来るだけ早く機体を万全の状態にしておきたいのよ」
「そりゃあ……確かにそうでしょうけど」
「でしょう? だから、今のうちに……」
「あ、班長! ちょうどいいところに!」
エリナの言葉を遮り、整備員が叫ぶ。
その視線の先にいたのは、俺がミロンガ改を格納庫に入れた時に思いきり騒いでいた男。
なるほど、やっぱりあの男が整備員達を纏めている人物なのか。
「おう、どうした?」
「いえ、実はあの人がえっと……ミロンガ改? とかいう、あっちの人の機体に使われているミサイルの規格を調べろって」
「んだとぉっ!」
整備員の話を聞いた男が、俺とエリナの方へと向かって歩いてくる。
床を踏み抜いているかのようなその歩調は、見るからに怒っているように見えた。
自分の部下を勝手に使われて面白く思うような者はいないだろうが……
「そんな話なら最初から俺の方に持ってこいよな。あの機体は色々調べたいと思ってたってのに、ブリッジの方から絶対に触ったら駄目だって命令が来てたからな。いつもならそんなの無視するんだが、もし破ったら艦を降ろすなんて言われちゃなぁ……」
どこか遠い場所を見るかのような男。
何だ? 艦から降りたくない理由でもあるのか? 例えば、借金とか。
その辺は普通にありそうだが……まぁ、細かいところをどうにかするつもりはない。
腕が確かなら問題ないだろう。
そもそも訳ありのメンバーは駄目って事になれば、シャドウミラーはどうなるんだって話だし。
事実、シャドウミラーに参加しているメンバーは、色んな意味で訳ありの者が多い。
俺なんか、その最たる者だろう。
その俺が相手の事情を探るような真似をするってのは何か違うしな。
「ま、それはともかくだ。アクセルっつったよな。お前が立ち合いの下でなら、整備とか機体のチェックとかしてもいいって言われてるんだが、今回はそれなんだろ?」
「ああ。この前の戦闘では弾切れで使わなかったが
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