ファーストミッション
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う箔を付けて帰って来るんだから、これ幸いとなのはの活躍を利用し、暗殺派に全ての責任を押し付けて一掃するだろうさ」
「そんな人達に利用されないと友達を守れないって……やっぱりもどかしいなぁ……」
「じゃあ逆にこっちが英雄派を利用していると考えたら? 友達の事も奴らに守ってもらってるんじゃない、守らせてやってるんだという感じに」
「うわ、すっごい強気な発言だ!? 何もしてないのに“裏”から主導権を奪い返したような気がするよ!」
「英雄派にとっちゃ、なのはが管理局へ復帰するのは絶対条件だからね。終わったのに戻らないなんて事になったら本末転倒でしょ。結局の所、なのはがやる事は依頼こなして英雄度稼いで核解体して友人の下へ大手を振って凱旋。全部終わった頃には管理局もフェンサリル侵攻は間違いだと認めて手を引くだろうし、そうなればウルズも管理局員だからって敵視しないようにはなってるさ」
「私もせっかく味方になった人達と敵対したくないし、そうなってたらいいなぁ」
「まあ当然ながら“裏”の思惑が暴かれたら管理局の権威は暴落するかもしれないけど、その辺は私達の知ったことじゃないね」
別になのはも友達さえ守れるなら管理局の権威自体に関心は無いため、苦笑するだけに留めていた。一応、管理局に戻った後に各世界で局員として活動しにくくなるかもしれないが、今みたく命を狙われ続けるのと比べたらそれぐらい些細な事であった。
そして日が沈みかけた頃、ようやくジョナサンから扉のオートロックを解除する番号と住所を示すメールが送られてきた。端末で確認すると今いる都市中心部から少し離れた場所のため、ジャンゴ達はゆっくり散歩を楽しみながら目的地へ移動する。
「ん〜送られてきた住所はここだね。……なんだ、思ってたより良い住処じゃん」
そこは2階建てマンションで今の状況下でも清潔感が保たれている好物件だった。その内の一部屋がこの世界におけるマキナ達の住所であり、これだけ良い待遇を受けているのは先程の件もあるだろうが、印象を良くするためだろうとマキナは考えたものの、別に構わないかと気楽に受け取る事にした。
「いっそ新しい家にしちゃう?」
「こちら側の家か……いいね、僕も気に入ったよ」
「じゃあここはある意味フェンサリルのマザーベースという事になるのか? 流石に発展はしなさそうだけど、なぜか住む人数は増えていきそう」
「ここにいる皆で共同生活かぁ……修学旅行みたいで楽しくなりそうだね!」
「前途は多難だがな……」
おてんこの締めの言葉はともかく、なのははこれからの生活に心躍っていた。核戦争の危機が迫っているというのに不謹慎かもしれないが、“肩の力を抜く”という事をしっかり行えるようになっ
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