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機動戦士ガンダム0091宇宙の念
宇宙編
月決戦編
第27話 出撃
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敵の偵察隊を確認し、防衛隊を展開してから小一時間。
ついに月での決戦のときが来たらしい。
「総員戦闘配置??防衛隊を核として各自戦闘に入り、月面を死守せよ??」
もう出撃前のMSデッキは何度も見てきたはずだ。
しかし、戦闘が始まる宙域に身を投じていくにはある程度の躊躇、不安がつきまとう。
「硬くなるんじゃあねーぜ、ルシオン!」
「ああ、わかってるさ」
ナナだって、先に行って待ってるはずだ。
自分がこの地球連邦軍で戦っている意味、それはこの地球圏を守る力の一つになりたいと思ったからだ。
もうあんな思いを、誰か″を失う悲しみを味わう人を1人でも減らすために。
俺らはこの戦いに勝たなければならない。
「…!ルシオン・スタフィ、行きます??」
白亜の機体が宇宙へ飛び出す一方、左舷にて発進を待つ金色の不死鳥がいた。
「行ったかルシオン…!続くぜ、フランプール・ミース、かっ飛ばせ??」
宇宙の塵に反射したデルタガンダムの金色の光が宇宙を照らし、ヘッジホッグの白亜の機体色が道を開いていく。
二機が青白い尾を引いてを駆け、暗闇の宇宙を縦貫していく。
「なるほどな、こいつは…!」
生まれ変わった愛機の力に胸を高鳴らせるフラン。
「無理はするなよ、距離を置き過ぎずにいつでも連携できる距離に…」
「ああ、わかってる。俺たち二人なら無敵だぜ!」
いつものフランなら、うっせーな!お前はお袋か??とか言いそうなのに。
落ち着いているようだ、フランの戦闘センスには驚かされるな。
いつもと同じ変わらないコックピットでルシオンも、同じく安堵を浮かべた。
月がバスケットボールほどの大きさに見える距離、前方に黒い機影を捉える。
「ん…!」
「レギーナかっ?」
その曲線から放たれる妖艶なオーラに、見慣れた顔を重ねる。
「ナナ聞こえるか?」
機体を近づけ、接触回線を開く。
「はい、聞こえています。私はここを防衛します、手筈通り…」
「ああ、任せろ。ここから先は俺たちがやる、ナナはここを頼むぜ」
「はい、了解しました」
加速していく二機を見送り、操縦桿を握りなおす。
「ここは私が守りぬく…!」
ナナの心に反応するかの様に機体が凛と煌めく。
「ナナ、無茶はするなよ。一人なわけじゃねぇ、俺たちだってついてるんだぜ?」
背後のジムIIIから、通信。
モニターに映るジン中尉達の顔に、新たな心の安堵と光を見出す。
「わかっています、みんなの意思がこの宙域を包んでいる」
同調する感情達が絡み合い、強い壁を築く。
しかし、その刹那。壁を突破しうる信念が身体を貫く。
「何??」
二人が飛んだ先とは真逆、敵の部隊か。
アラートとモニターに映る赤い警告に肌を粟立てつつも、冷静に姿勢を制御し迎撃の体制をとって敵を見据える。
緑の機体色
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