第四十六話 福島少佐!いきなりバレンタイン!!その七
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「神を越えている」
「さいとう先生は偉大過ぎます」
「ゴルゴも凄いキャラですしね」
「それで連載四十五年」
「もう途方もないですよ」
「全くだ、とにかくだ」
悪田部は二人にあらためて言った。
「この作品はおそらく連載終了が近い」
「打ち切りにならなくても」
「それでもですね」
「それで次回作は真面目」
「俺達は出ないんですね」
「そういうことだ、そして勝負のことだが」
このことについてもだ、二人は話した。
「実に簡単だな」
「チョコレートを沢山貰うことが」
「簡単ですか」
「私は苦労したことがない」
バレンタインにチョコレートを貰うことについてというのだ。
「それこそ毎年山の様に貰っている」
「ううん、俺達そういえば」
「義理ばかり貰ってますね」
「特に意識したことないですけれど」
「チョコレートの方は」
それを貰うことはだ。
「DT卒業のことは考えてますけれど」
「そのことはいつも考えてます」
「ですがチョコレートを貰うことは」
「俺達興味なかったですね」
煩悩には興味があっても恋愛にはあまり興味がないのだ。
「チョコレートよりもハーレムですよ」
「もううはうは」
「そっちの方が断然いいじゃないですか」
「チョコは貰って食うだけ」
「それだけじゃないですか」
本気でこう考えているのがこの二人である。
「一個の本気より百個の義理」
「これでいいんですよ」
「チョコは食えれば」
「それで充分です」
「君達がそう思っているのならいい」
悪田部は二人のその考えを否定せずにこう答えた。
「それでな」
「はい、それじゃあこの考えでいきます」
「これからも」
「その様にな」
二人はこうした話もしてからバレンタインの日に二条城まで出撃した。
その二条城のすぐ近くにある日帝衆の本部ではだ、西郷がいつもの展開で瞬に強い声でこう言っていた。
「では、でごわす」
「はい、私は女ですが」
「チョコレートは貰えるでごわす」
「同性でもですね」
「関係ないでごわす」
それも全くというのだ。
「そもそも本朝では」
「同性愛は禁じられていません」
瞬もはっきりと答えた。
「それも全く」
「おいどんは鹿児島の生まれでごわす」
モデルの人もそうである。
「鹿児島でもそうでごわした」
「稚児ですね」
「若者同士の絆でごわした」
同性愛はというのだ。
「そしてそれはでごわす」
「本朝では古来よりのこと」
「弘法大師がもたらしたと言われてもいるでごわすが」
西郷は語る。
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