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DQ5〜友と絆と男と女  (リュカ伝その1)
26.ペットを撫で回してもご主人に怒られないが、嫁を撫で回すと怒られる。
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が飛び出した。
いけない!
リリアンは私以外に懐かない!
早く捕まえないと!

人通りも疎らな並木道。
町の入り口に程近い所でリリアンを見つけた。
なんと、リリアンは男性に飛び付いていた!
よくアンディが噛み付かれているのを思い出し、私は慌てて近寄った。
「申し訳ありません!うちの子が…」
私は目を疑った!私以外…家族にも懐かないリリアンが、見ず知らずの男性にじゃれついている。
私と同じくらいの歳の男性は、紫のターバンを巻き顔は日に焼け、逞しい体付きをしている。
その人の澄んだ美しい瞳が私の心を惹きつけた。
「リリアンちゃんは可愛いですね」
私は我に返り慌てて謝罪した。
「申し訳ありません!うちの子がご迷惑を…何故…リリアンの名前を!?」

フローラSIDE END



<サラボナ>

サラボナの町は活気に満ち溢れていた。
そんな町を歩いていると、前方からふわふわな毛並みの小型犬が、走り寄り飛び付いてきた。(動物好きゲージMAX!!)
ちょー可愛い!
すげー可愛い!

俺は犬を撫で回し話し掛ける。
「君の名前は何て言うの?…そう、リリアンって言うの。可愛い名前だねー!」
ふと顔を上げると、そこには一人の女性がこちらを見て立っている。
とても美しい…清く可憐なと言う形容が彼女以外に使えない程の、美しくお淑やかそうな女性が俺を見て立ち尽くしている。
リリアンが「きゃん!(ご主人様)」と、鳴くのが聞こえる。

この人引いてるよね!
そりゃ普通引くよ!
自分の犬と戯れ喋っている、見ず知らずの男を見たら…
せっかく美人と仲良くなるチャンスなのに『なに、こいつ!キモッ!』とか思われるのヤダー!

なんとかしないと…
「リリアンちゃんは可愛いですね」
「申し訳ありません!うちの子がご迷惑を…何故…リリアンの名前を!?」
しまったー!!!
何て言う!?
何て言い訳する?
「犬に直接聞きました」って、電波なの!?俺、電波受けてんの!?

何これ!?
何このドン引きスパイラル!?
どうしよう、どうしよう!
不審がってるよ彼女!
何か答えないと…何か言わないと…

「あ、あの…お名前は…?」
名前聞かれた!
やばい!
『不振人物が町に潜入!』なんて町中に警戒を呼びかけるのか!?
ヘンリーの名前騙るか!…いや、仮にも王族の名はまずい!色々まずい…
「リュカと申します。美しいお嬢さん」
ムリです。
もうリカバリーはムリです。
諦めましょう…町中の美少女から白い目で見られても、泣かない様に我慢しましょう…
そして傷付いた心はサンタローズで癒そう。




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