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魔界転生(幕末編)
第43話 江戸での遭遇
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で。ところで、坂本先生」
土方はだらりと腕を下げ龍馬に対して正面を向いた。
「坂本先生は死んだとお聞きしましたが、化け物に成り果てたのですか?」
土方の問いに龍馬の顔から笑みが消えた。
「ははは。さて、どういえばいいかのぉ。死んだと言えば死んだし。生きてるといえば生きてるかのぉ」
龍馬は顎を掻いて笑った。が、その目は笑ってはいなかった。
「では、何故、坂本先生程の男が化け物になってまで生きようとしているのですか?」
土方は龍馬の行動をじっくりと観察するように皮肉混じりに言った。
「うーん、多分、言ってもわからんじゃろうなぁ、土方歳三君」
龍馬にそう言われたと同時に土方は典太に手をやり抜こうとした。が、龍馬も同時に拳銃を懐から抜いた。
「さ、か、も、とぉー!!」
土方は怒りに満ちた目で龍馬をみつめた。
「土方君、こんな人通りの多いとこでやり合うのも本望じゃないじゃろ?」
龍馬の目も土方を真剣に見つめていた。
「いずれ、また会えるぜよ」
龍馬は銃を懐にしまい、にこりと微笑んだ。
「おまんが、生きてればの話じゃが」
龍馬はくるりと背を向き人ごみの中へと消え去って行った。
(坂本龍馬、いずれ決着をつけてやる)
土方もまた龍馬が消え去った後、岐路についた。

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