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俺達は何を求めて迷宮へ赴くのか
32.流動情報
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ネストくんの友達だって言うから期待してたんだけど、やっぱり彼はこっちの期待を裏切らない男ね!ヘファイストス・ファミリアに定期的に訪れる謎の美麗女剣士ブラスに、ロキ・ファミリアの『千の妖精』!残り1人はネタにもなんない凡人だけどねー」
「サラッとヒデェ!?初対面の相手に言うに事欠いてヒドイじゃないッスか!ちくしょうギルドで出世して『新聞連合』を冷遇してやる!!」
「無理だねーオーラがないもん。いいトコ中間管理職止まりで部下や同期に追い越されるタイプね!」
「やめてええええええ!!想像できるからこそやめてええええええ!!」

 ルスケの心の脆い所にニコニコ笑いながら土足で踏み込んできた女性は、えぐえぐとぐずる彼をスルーして自分も椅子に座って足を組む。ふとレフィーヤと目があった女性はにこりと笑った。その笑顔は社交的に見えたが、瞳だけはレフィーヤの内心を探るような蛇の眼。
 彼女を一瞥したブラスは、既に運ばれたメモ類に目を通しながらぼそりと呟く。

「まさかアンタが来るとはな。オーネストからは現場主義だと聞いていたが、本社にいたのか」
「あら、薄々感じてたけど貴方ずいぶんオーネストと親しいのね?外見もよく似てるし……まさか兄妹だったりして?」
「俺に関する詮索は遠慮してもらいたいものだな。間違っても記事にはしないことをお勧めする……互いの為に、な」
「ふふ、分かってるわよ。私もあの子を怒らせたくはないもの――それで」

 手帳とペンを片手に、その女性は鼻息荒く身を乗り出した。

「こんな事を頼んだからにはあなた達――この『新聞組合』取締役のペイシェ・サーブル様の知的好奇心を満足させられる特ダネを持ってきたんでしょうね!?」

 ブラス(オーネスト)さんの知り合いって変人しかいないのかな――と。
 なんとは無しに、レフィーヤは思った。
 
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