3話
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そういえば、みゆきは中学校に通っていると言っていたな、と悟飯は思い出す。
学校。つまり教育機関が未だ機能しているという事だ。そして、街を見る限り、人もかなり賑わっている。
だからこそ、悟飯は疑問を覚えた。
「(幾ら、人造人間の被害を受けていないとはいえ、存在は知っているはずだ。なのに、みんな普通すぎる)」
人造人間達が現れて6年、悟飯は人造人間達と戦い続けてきた。その過程で色々な街に行った。
人造人間達の被害を受けた街、被害を受けていない街。
違いはあれど、共通している部分もある。
それは、人造人間達に対する恐怖。
被害を受けた街の人達は、人造人間の圧倒的強さに恐怖し、生き延びた人達もまた、いつ襲われるか分からない現状に怯えている。
被害を受けていない街の人達もそうだ。いつ自分達が住む街が、人造人間達に襲われるか分からない。
人間達は程度の差はあれど、常に不安と恐怖が見え隠れしていた。
しかし、みゆきもそうだが、街の人達にそう言った感情は見受けられなかった。
まるで、人造人間の存在を”知らない”かの様に
「……みゆき。ちょっと聞きたい事があ「あ!キャンディー!!」
「クル?」
悟飯の言葉を遮り、キャンディーを見つけたみゆきはキャンディーに駆け寄った。
「見つけたよ。キャンディー」
「(……あれが妖精か。気とは違う別の力を感じる)」
悟飯はキャンディーを見て、自分たちとは違う力を持っていることを感じ取った……それが何なのかは分からなかったが
「空からオオカミが来たクル!!」
「え?そんなの来るわけ……って、本当に何かいるし!?」
キャンディーの言葉に苦笑しつつ、空を見上げたみゆきは、空に人影あることに気付き、驚愕する
「へぇ、狼男か……ん?」
悟飯が狼男を見ていると、狼男は本を取り出した後、右手に持っていた何かを握り潰し、黒い液体を本に塗りつけた。
その瞬間、空間が変わった。
「クル!?」
「えっ!?」
「これは……」
昼から夜に変わり、太陽が満月に変わる。
更に変化はそれだけに留まらない。
「もう、どうでもいい」
「頑張っても報われない」
「なら、生きていても仕方が無い」
「もうだめだぁ、おしまいだぁ」
自分達以外の街の人達が地面に座り込み、その表情は絶望に染まっていた。
「何だ?」
「ウルフルンが、世界をバッドエンドに変えようとしている来る!!」
「バッドエンド?」
「何それ?」.
「悪い未来のことクル!」
「……悪い未来」
キャンディーの言葉に眉をひそめる悟飯。
「あん?」
悟飯達の存在に気づいたウルフルンが、こちらに降りて来た。
「何だ。お前もこの世界に来てやがったのか」
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