第2章:埋もれし過去の産物
第31話「無限の魔力」
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一応、既に治癒魔法をかけているけど、焼石に水だ。ダメージが大きい。
「...その中途半端な強さが、こうやって早い死を招く。...覚えておくといい。」
「っ...!死んでたまるか...!」
先程までよりも圧倒的速さで魄翼が振るわれる。
いくつかは受け流した方が避けやすいが、さっきのでそれも無理だと分かっている。
つまり、避けるしかない....!
「リヒト!カートリッジロード!三発!」
〈分かりました!〉
カートリッジの魔力も身体強化に回し、体が悲鳴を上げながらも躱し続ける。
「くっ....!」
「無駄だ...。」
「嘘だろ!?」
短距離転移で躱しても、転移先を感知した途端魄翼が迫ってくる。
くそ...!幾重にも枝分かれしているから、躱すのも一苦労だ....!
「(もう皆撤退している!後は僕が撤退すればいいだけなのに....!)」
あまりにも多く、速い攻撃にその隙も見当たらない。
少しでも時間を掛ける魔法を使えば、たちまち殺されるだろう。
「(落ち着け...!こういった時に役立つのが導王流だろう...!)」
相手の攻撃さえ導き、勝利へと繋げる技術。それが導王流。
U-Dの圧倒的力を前に、いつの間にか相当焦っていて忘れていたようだ。
「リヒト、格闘モードだ!」
〈Kampf form〉
手に付けているガントレットが消え、代わりに黒色のオープンフィンガーグローブのような物になる。...防御力が減ったように見えるが、リヒトがグローブになった事により、防護服よりも強固になっている。
「(....凌ぐっ!!)」
迫りくる魄翼に対し、僕は目を見開く。
振るわれた魄翼の一撃一撃を添えるように拳を当て、逸らす。
力の方向を上手く誘導...導くことで、ほとんど抵抗を受けずに受け流す。
「はぁぁああああああ.....!!」
ただ凌ぐだけじゃ、足りない。
僕は魄翼による攻撃を凌ぎながら、着実に彼女の下へと迫る。
「な....!」
「はぁあああっ!!!」
ついに懐まで入り込み、“徹し”を込めた拳を叩き込む。
「....残念だが、それはもう、届かない。」
「なっ!?くっ....!」
しかし、それは二重に張られた障壁に防がれる。
幸い、隙ができないように攻撃したため、すぐさま離れて魄翼を凌ぐ。
「衝撃及び、魔力を徹す。....なるほど、確かに厄介だ。...しかし、一枚目で攻撃そのものを、二枚目で徹された衝撃及び魔力を防げば....届かない。」
「...ここまでっ、あっさり弱点をっ、見抜かれるとはねっ...
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