第2章:埋もれし過去の産物
第31話「無限の魔力」
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いた”。緋雪さんに限ってそれはおかしい...。」
『緋雪さん、そういう精神的な事に強いもんね...。』
本来はありえないという事態に、少年は慌てる。
「っ...あーもう、訳わかんねぇ....!」
『とりあえず、できるだけあそこから離れよう?』
少女のいう“あそこ”とは、先程まで戦闘...いや、蹂躙をされていた場所の事だ。
「...そうだな。どの道、俺たちじゃ緋雪さんには勝てないんだ。」
少年も離れる事に賛成する。
「...と言ってもリリィ、どこ行こうか?」
『....ここ、どこかわかんないもんね。トーマ...。』
ただし、先行きは不安なままのようだ....。
=司side=
「くっ、ぁ....!」
迫りくる大きな魔力弾を、体勢を崩すのもお構いなしに上体を逸らして避ける。
しかし、それでも避けきれず、掠って下の方....海へと叩き付けられそうになる。
「(なんて...魔力.....!)」
魔力を測ろうとしなくても分かる程の、圧倒的魔力に戦慄する。
「これが...“砕け得ぬ闇”だって言うの....!?」
私はそう言って、魔力弾を放った人物...少女を見る。
見た目は私達と変わらない背丈に、ウェーブのかかった金髪。
白と紫を基調とした防護服に翼のように赤黒い何かが背中に一対ある。
...見た目はそれでも、私...私達を圧倒する程の強さを持っているのだ。
それも、目覚めたばかりの、半分以下の力で。
「冗談じゃ...ないっ!」
〈“Holy Smasher”〉
砲撃魔法を彼女に向けて放つ。
「....無駄、です。」
しかし、それは翼のようなものに防がれる。
「...その程度では、“魄翼”を破る事はできません....。」
魄翼...どうやら、それがあの翼の名称らしい。
「はぁああああっ!!」
「っ....!」
そこへ、織崎君と奏ちゃんが斬りかかる。
けど.......。
―――ギギギギギギギギィイン!!
「デタラメ...過ぎる...!」
「っ、ガードスキル....“Delay”....!」
それは同じく魄翼に...しかも、魄翼が二人の攻撃に細かく対処し、防がれる。
すぐさま奏ちゃんは反撃を受けないように高速で動き、織崎君を連れて間合いを離す。
「....またアロンダイトを持つ者が現れた時は、なんの皮肉かと思いましたが....期待外れです。この程度では、弱すぎます...。」
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