ターン43 鉄砲水と『万』の結束
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虎を模した戦闘機が、巨大ハンマーをその太い腕で軽々と持ち上げる盗賊の隣に召喚される。あのモンスターは、ずいぶん久しぶりに見るけど万丈目のエースの1体……移動砲台型戦闘機械、VWXYZの布石。
V−タイガー・ジェット 攻1600
「行くぞ、バトルだ!強力のゴーグでウミノタウルスを攻撃!ごうりきハンマー!」
まさに斧対ハンマーの対決……なんて馬鹿なことを言っている暇はない。攻撃力はゴーグの方が上で、僕の手にステータス変動を起こすためのカードはないのだ。純粋に戦闘に持ち込まれた場合、ウミノタウルスに勝ち目はない。
黒蠍―強力のゴーグ 攻1800→ウミノタウルス 攻1700(破壊)
清明 LP3900→3800
「ゴーグがバトルで相手にダメージを与えたこの瞬間、効果発動!強力のゴーグ第一の効果により、貴様のシャーク・サッカーにはデッキトップへバウンスされてもらおう!」
ウミノタウルスを叩き伏せたゴーグの返しの一撃が、その隣にいたコバンザメにも襲い掛かる。幸い直撃こそしなかったものの、巻き起こる風圧は体の軽い魚をいともあっさりと吹き飛ばした。
「今だ、タイガー・ジェットでダイレクト……」
「リバース発動、グレイドル・パラサイト!このカードは相手の直接攻撃時に僕のフィールドにモンスターが存在しない時、デッキからグレイドルを1体攻撃表示で特殊召喚できる!出番だよ、イーグル!」
グレイドル・イーグル 攻1500
タイガー・ジェットが自身のボディを分離させ、そのパーツひとつひとつから砲台が飛び出て僕に照準を合わせる。パワーチャージが開始されたその瞬間に足元の地面から猛烈な勢いで銀色の水が吹き出し、空中でその姿を黄色の鳥に変えていく。
その様子を見て、慌てて万丈目が攻撃命令を取り消した。
「まずい!砲撃ストップ、カードをセットしてターンエンドだ!」
さすがにそうそうコントロールはくれないか……だけど、今回は思わぬところでラッキーだった。
先ほど喰らった強力のゴーグによるバウンスのせいで僕のデッキトップはシャーク・サッカーに固定されてしまっていた。だけど、たった今パラサイトの効果でデッキからイーグルを特殊召喚したことで、ルール以前にマナーの問題として当然ながらシャッフルの処理が入る。つまり万丈目からしてみればダイレクトアタックできなかったばかりか、せっかくのドロー固定までもが無駄になったわけだ。
「このまま一気に波に乗る!僕のターン、ドロー……んー、フィッシュボーグ−アーチャーを守備表示で召喚、さらに永続魔法、補給部隊を発動。これでターンエンド」
フィッシュボーグ−アーチャー 守300
万丈目 LP4000 手札:4
モンスター:黒蠍―強力のゴーグ(攻)
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