ターン43 鉄砲水と『万』の結束
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ここの教員の……えっと、名前なんだっけ。伊藤だか加藤だか武藤だか……ああ思い出した、佐藤先生もかなりできる男らしいという話を聞いたことがあるけど、三沢はどっか行っちゃったし佐藤先生も僕らが2年に入ったあたりから影も形も見ていない。病欠でも取ってるんだろうか、考えたこともなかった。
まあとにかくそこら辺の人がいない今、若干繰り上がり気味とはいえ今は万丈目がトップクラスの構築力なのだ。そんなデッキを見ることで、何か僕も参考にできる点が見つかるといいんだけど。僕がデッキに行き詰まりを感じていることは同じオシリスレッド所属なだけあってよく知っている万丈目は、それを聞いて一時は快くその新たなデッキを投げ渡そうとしてくれたが、ふと何かを思いついた風にその手をひっこめた。
「ここまで来たのも何かの縁だ。悪いが清明、どうせ見るならこのデッキのテストプレイに付き合ってもらえないか?」
「僕はいいけど……」
そう言って腕のデスベルトをチラリと見る。相変わらず不気味に沈黙したままのそれは今のところ何の反応も示していないけど、ここでデュエルをすればまたこれが仕事しておかしなことになる可能性もある。
だが万丈目はバカバカしいと軽く鼻で笑い、まるで気にした風もなくデュエルディスクを構えてのけた。
「デスデュエルについて悪い噂があるのは俺も知っている。だがな、この万丈目サンダーはいずれカードゲーム界の頂点に立つ男だ。デュエルの1度や2度で倒れてなどいられるか。さあ、早くお前のデュエルディスクを持って来い!」
「あ、ちょっと!?ったく、どうなっても知らないよー!?」
なかば押し切られるような形で外に出ると、ちょうど同じパーティーの話をしていたらしい十代達にあった。十代にも招待はないのに、ホントになんで万丈目だけ貰ってるんだろう。同じレッド生のはずなのに。
「……今度本人に聞いてやろうかね。でも今は、ひとまずデュエルと洒落込もうか!」
「「デュエル!」」
先攻は万丈目。さて、そのおニューのデッキの動きを見せてもらおうか。
「俺はモンスターを1体セット。さらに1枚カードを伏せて永続魔法、強欲なカケラを発動。これでターンエンドだ」
「あれ、いきなりセットだけ?てっきりもっとガンガン突っ走ってくるかと思ったのに」
「まあ待て、そう慌てるな。さあ、お前のターンだ」
「僕のターン、ドロー!」
表側守備表示で出さないセットモンスターということは、なんらかのリバース効果を持っていると考えるのが自然。幸いこのカードが来ているのなら多少の無茶はカバーできる、序盤から攻め込もう。
「ウミノタウルスを召喚!そして水族モンスターを召喚したことで、手札のシャーク・サッカーを特殊召喚!」
ウミノタウルス 攻1700
シャ
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