第三百九話
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第三百九話 失敗が
失敗を続けていく亜美だった、しかし。
その失敗の中でだ、確かにだった。
コツを掴んできてだ、セレニティとアルテミスに言った。
「わかってきたかな」
「はい、手際はです」
「失敗されていてもよくなっていきています」
「二度の失敗も繰り返していない」
「ですから」
「失敗はまだ続くやろけど」
それでもと言うのだった。
「ずっと失敗せんでな」
「塩をですね」
「造られるようになりますね」
「出来るわ、百回失敗してもや」
それでもとだ、亜美はまた失敗したがそれでも目は死んでいない。声もしっかりとしていてその声で言うのだった。
「またやってや」
「そして必ずですね」
「確実に塩を造れる様になりますね」
「あと少しかどうかわからんけど」
「はい、必ずですね」
「成功させますね」
「失敗は頭の中に入れてるわ」
どうして失敗したかはというのだ。
「そやから二度はせん」
「しかしその失敗をです」
「ノートに書いてみてはどうでしょうか」
ここで使い魔達は主にこう提案した。
「書けば頭の中にあるよりも具体的にわかります」
「書いてそれが心にも刻まれますし」
「後で読み返すことも出来ますし」
「どうでしょうか」
「そやな、ちょっと書いてみよか」
亜美も使い魔達のその提案に頷いた。
「どう失敗していったか」
「ざっとでもです」
「書いてみましょう」
「そうしよか、急げば回れともいうし」
ただがむしゃらに実験だけするのではなく時として立ち止まって書いてみて読み返してみてというのである。
「やってみよか」
「それでは」
「まずは書いてみましょう」
「実験は一旦中断してな」
それでというのだった、そして実際にだった。
失敗をノートに書いてみた、すると。
失敗があまりに多くてだ、亜美は使い魔達と共に驚いて言った。
「これはな」
「はい、書いてみますと」
「多いですね」
その失敗の種類の多さに驚愕しつつ書いたものを見ていくのだった。
第三百九話 完
2016・1・26
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