30.そのとき、閃光が奔って
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胸の中心辺りに蹴りを叩きこんだ。
「オラァッ!!」
「ゴブゥッ!?ありがとうございます!!…………………げほっ、げほっ……はっ!?お、俺は今まで何を……?」
「「「……………ええええええ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!?!?」」」
――後からブラスに聞いたのだが。
曰く、ブラスは『心肺停止状態ならまだ蘇生の余地がある』と判断したらしい。そして心肺停止とは心臓がけいれんしている状態であり、電気などの強い刺激を与えていることで麻痺が解ける可能性があることから、心臓に蹴りをかまして無理やり心臓を動かしてやったのだという。
「言っておくが……俺が蹴りを入れたのは、心臓に繋がる『経絡集約点』の場所を知っていて、尚且つ的確に蹴ることが出来たからだ。素人が真似しても死にかけにトドメを刺すだけだから覚えておけ」
「っていうか、この世界って心肺蘇生法が普及してないんだ?」
「私、『しんぱいそせーほー』とか心臓のうんたらなんて聞いたこともありません。ブラスさんて実は医者なんですか?」
「違う。昔、どこかの神に教わっただけだ」
ちなみに蹴られた男性が意識を取り戻すより前にお礼を言った理由は科学では解明できない謎らしい。
これは、レフィーヤ・ウィリディスが経験した奇妙な事件の、その始まり。
『ロキ・ファミリア』のレフィーヤとしてではなく、一人のレフィーヤとしての――小さな冒険録。
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