29.其の名は「告死」
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これには目を丸くして盛大にカン違い。
「ふぇっ!?あ、アズライールさんじゃなくてガネーシャ様だったんですか!?そんなぁ、それじゃ怖がってた私達が馬鹿みたいじゃないですか〜!」
「はーっはっはっはっはっ!!」
『黄金のガネーシャ仮面』――それは、ガネーシャっぽい感じの威光や雰囲気を限界まで高め、周囲に仮面の主がガネーシャだと一時的に誤認させるスゴイアイテムなのだ。本来は誰でもガネーシャ気分になれる特殊な玩具としてガネーシャが開発させたのだが、試作一号機の開発にバカみたいなコストがかかる上に本人と紛らわしいのを増やしてどうするという話になって開発凍結。その試作一号が巡り巡ってアズの手に渡ったのである。
(さて、誤認効果は長続きしないからなんとか言い訳してレフィーヤちゃんをこの場から引き剥がすか………)
彼女の目的はあくまでアズへの恐怖心の克服。それを為さずして帰してしまうのは互いの関係の為にならない。どうしたものか……と悩んだアズは、ものの2秒で結論を下す。
「よし、そこの通路の影に入ろうとしてるブラスに手伝ってもらうか!」
「クソッタレ……!変身のために路地に入るその瞬間を目ざとく見つけてきやがって……!後にしろ後に!」
「そんな悲しい事をいうな!友達、であろう?」
「……後で殴ってやるから覚悟しておけ」
額に青筋を浮かべたブラスの恨めし気な目線が突き刺さる。偶然通った道で馬鹿を発見し、面倒事から離脱しようとした矢先の出来事だった。
困った時にはいつでも親友が助けてくれる。
名付けて『D ・ O ・ S』の発動である。
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