26.これだから神ってやつは
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!最後の一文とてつもなく怖ッ!!」
「えー、そんなひどい。俺が微笑んでたらなんか問題なの?」
「キミさ。『死神の微笑み』って聞いていいイメージある?」
「やだ、死ぬ予感しかしない……この街にそんな恐ろしい奴が!?」
「キミだよキミ」
これじゃあみんな怖がってどっちにしろ売れないのでは?と思わずにはいられないくらいにホラーなメッセージだ。祝福の言葉なのに不吉と恐怖しか感じない。てへペロしてる本人としてはちょっとした悪戯という感覚なのだろうが、内容があんまり笑えない。
「ま、そう言う事ならこの薬は生産禁止にするか……新商品界開発は難しいなぁ」
「もっと普通で平和的なのはないのかい?」
「後はアレかな………頼まれて作った髪染めとかマニキュアとか………ドライじゃが丸くんとか」
「ドライじゃが丸くん?」
「これなんだけど」
取り出されたのはタッパーに収まるちょっぴり大きな乾パンのようなもの。触ってみるとすごく乾燥しており、乾パンより更に固そうだ。微かに揚げ物特有の匂いはするが、これをじゃが丸くんと呼ぶのには抵抗がある。
彼を疑う訳ではないが、流石にこれは首を傾げる品物だ。
「おいしくなさそうだね、コレ」
「ところがどっこいコレに沸騰させたお湯を少量かけてやると……」
自作らしい魔石保温ポットからタッパーの中にお湯が注がれると、間もなくして大きな変化が起きる。その変化にヘスティアは思わず身を乗り出した。
「おおッ!?水分をどんどん吸い込んで見慣れたサイズのじゃが丸くんにッ!?」
「これぞアスフィさん協力の元で開発されたフリーズドライ製法が実現した究極系!!さあ、味付けはしてあるから食べてみるんだヘスヘス!!」
言われるがままにじゃが丸くんを手に取る。あのじゃが丸くんが纏うしっとりとした温かみと衣のザラつき指に伝わり、押すと中のイモが柔らかく変形する感触。これが、こんなにもしっかりとしたじゃが丸くんがさっきの乾パンもどきにお湯をかけただけで誕生するなど、奇跡としか言いようがない。
たまらず一口齧りつく。
しゃおっ、と歯に伝わる衣の子気味がいい歯ごたえと、下の上に広がるジャガイモの風味。程よい塩分が食欲をそそり、ヘスティアの口のなかにどばりと唾液が溢れ出て『早く食べろ』と唆す。欲望と腹の虫が掻きたてるままに、ヘスティアはそれを一気に食べた。
「〜〜〜ッ!!ほ、本物のじゃが丸くんだ!!信じられない……何をどうすればこんな革命的なのにそのまんまなじゃが丸くんを作れるって言うんだ!!」
「そこはそれ、企業秘密という奴だよ!だがヘスヘス……こいつは素敵だ、食の革命だ!!流石に味は本物には劣るが、この技術を応用すればオラリオの食文化に激震が走るぞ!!フリーズドライ製法で作られたコイツは湿気に
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