25.荒くれ者の憂鬱
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か物好きなのか、或いは両方か?客を口説いている暇があったら鉄を打ってろよ」
「何をおっしゃるブラスさん!鉄も恋も熱いうちに打たねば完成されんのですよ!」
「上手いことを言う……と言いたいところだが、俺の心に火をつけるには熱が足りないな。そんな調子では仕事も女も仕損じるぞ?」
どちらにしろお前の追いかけている『ブラスさん』は幻影でしかないのだがな――と内心で呟いて、ブラスは意味深な――他人から見れば官能的なまでに艶めかしい笑みを浮かべた。
(………ブラスさん、やっぱ美人だよな)
(ああ。あの妖艶な笑みと大人っぽい雰囲気が堪らんな……!)
(ブラスさん、ブラスさん……うっ、……ふう)
(あたし女だけど、ブラスさんになら抱かれていい……)
ちなみにブラスは前に冗談半分で「俺の接吻が欲しいのか……?」と言いながら唇を指で撫でながら妖艶に微笑み、その場の男女問わず全員の鼻血を噴かせるという事件を起こしたことがある。それ以来本人的には自重しているつもりなのだが、無意識にエロスが漏れているようだ。
……願わくば、彼らが永遠に真実に辿り着かない事を願うばかりである。
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