暮れ泥む街衢の陰で
21.死んデレらストーリー。
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きた。鎖を用いた遠近中隙のない立ち回りに加え、『死望忌願』という神ですら畏れをなす化物を体の中に飼っている事実。そして、彼の登場を皮切りにオーネストが少しずつ軟化していったことは、まさに青天の霹靂だった。
そんなこんなで二人はコンビを組み、一緒に暮らしだし、間もなくしてメリージアが屋敷に常駐するようになっていよいよゴースト・ファミリアは表だって話をする機会が増えて行った。
「ま、そういう訳だから。広義ではリリちゃんとベルもゴースト・ファミリアに属するのかもしれん。ゴースト・ファミリアってのはそういう不確定的で目に見えない大きな枠なのさ。だからこそ、内部の人付き合いもバラつきがあるし、誰がゴースト・ファミリアなのかを厳密に把握している人間はいないよ」
「なんか………オーネストさんって色々とスケールの大きい人ですね」
「いやぁ、あいつの起こしてきた事件簿に目を通したらそのスケールが更に大きくなると思うぞ?何せ生粋の問題児だからな」
「お前の言えたことか、アズ。お前なんぞ存在そのものが問題だっつぅの」
「まーまー俺とオーネストの話はこの辺にして!そろそろベル君の話に移ろうじゃない?」
「……それもそうか。ベル、まずは一通り動きを見て俺の感じた感想を言うぞ。まずは――」
この中で最も経験が豊富なガウルの助言、サポーターならではの視点で見えるリリの補足、アズのフォローとベルのリアクションが噛みあって4人の話は弾んだ。
そんな彼等から少し離れた席で――
「ふぅん。オーネストの事を探ってる連中、ねぇ。そんなに気になる事かしらね?」
「ええ、気になりますねぇ……『生前の』彼――ああ、襲撃者の事ですが、それを調べてみたらアラ不思議。手刀で人体を貫ける癖して『神の恩恵』がないのですよ。しかし、それ以外は魔物でもない純然たる人間……他にも不審点はイロイロと。ふふっ……」
「ははぁん、要はソイツを嗾けた何者かの存在を気にしてるワケね……知的好奇心がソソられるわ」
「えぇ、実に興味深い。昨今態々オラリオの火薬庫と呼ばれるオーネスト様にちょっかいをかけることに何のメリットがあるのか……いや、本当はそちらはついでです。本当は神聖なるギャンブルの場に来ておいて『保険』などという舐め腐った真似をしてくれた下郎が甚だ気に喰わないのですよ」
「プライドとかない癖にそういう所には拘るの、嫌いじゃなくてよ?……オーケイ、暫くあたしなりに探ってア・ゲ・ル♪」
「ふふっ、報告に期待しています。期待していますが……報酬代わりにわたくしの身体を要求しても却下しますからね?万年発情変態生物さん」
「うっさいわねぇ。一晩くらいいいじゃないケチ!減るモンでもないでしょ?ねね、絶対気持ち良くするから一晩お願い♪」
「残念ながらわたくしを興奮させられるのはギ
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