17.兎、幽霊の集いと出会う
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イール)』の二つ名を持つ凄腕冒険者らしい。お金の扱いが軽くて人が良く、初対面のベルに「困ったことがあれば大抵の事は相談に乗る」とまで言ってくれた。
死神のように冷たい気配と、天使のように優しい心。そして敵対する魔物には死を告げる――まさに告死天使の名を冠するに相応しい人だ。身長も高くて優しく、おまけに強いらしい。英雄という感じではないが、大人な存在として少し憧れてしまう。
そんな彼が冒険者となりここの屋敷に住むきっかけになったのが、彼をオラリオ案内してくれた『オーネスト』。今や二人は親友で、普段はコンビを組んで『オラリオ二大異端者』として名を轟かせているという。
……なお、異端者と呼ばれる理由は『色々とある』そうだ。追求するのが怖くて話はそこで終わった。
「ちなみに異端児だった場合、オラリオ内では『異端児』っていう人に限りなく近い魔物を指す言葉でもある。『実は俺とオーネストは魔物説』……いや、単なる嫌がらせかな?」
「アタシはお二人が人だろーが魔物だろーがクッソどうでもいーでございます。なんにも考えねぇ傍若無人自己中野郎のお二人をアタシはお慕いしやがりますので」
「神様、あれ貶してるんでしょうか、褒めてるんでしょうか……」
「メリージアは壊滅的に敬語が下手なだけだよ?ほら、あの顔見てごらん。曇りひとつない笑顔だ………ってベルくん、見惚れてない?」
「へあっ!?い、いえいえそんなことは!……ちょっとあります」
メイド服と褐色の肌のコントラスト独特の色気を放つメリージアさん。
アマゾネスだけど戦いが苦手なのでメイドをしているらしい。どうしてメイドをしているのかと聞いてみたら、「オーネストとアズが気に入ったから」という一言だけで片づけられた。屋敷に住んでいる期間は結構短いそうだが、言葉使い以外はエキゾチックな雰囲気で料理家事を完璧にこなす超メイドだそうだ。
発言の節々から二人を尊敬しているのが分かるが、よくよく考えたらこんなに綺麗なメイドが頼まれもせずに家に来て一緒に暮らしてくれるなんて夢みたいな話だな、とベルは密かに二人に羨望した。
そして、そのメリージアと親しげに話す続く二人の男女。
男の方はガウル・ナイトウォーカー。
主神の名前はメジェドと言うらしく、しきりにメジェドの話を出しては尊敬したり不思議に思ったりしている。メジェド・ファミリアは所属しているガウルさえ収入源がよく分からない謎のファミリアらしく、ヘスティア・ファミリア同様眷属はガウル一人。初心者講習がてらパーティでも組もうと誘われたので、快く引き受けた。
血を吸ったような赤黒い髪も目につくが、それ以上に目立つのが右腕。なんと、ミアハ・ファミリアのナァーザさんと同じく彼の腕には『銀の腕』が装着されているのだ
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