任務-ミッション-part4/戦う理由
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れを考慮したうえで、常に万事に備えることは、お前たち貴族も学ぶべきことだと私は考えている」
「アニエスさんのいうとおりだぜ二人とも。俺たちにはウルトラマンっていう救世主もいる。けど、彼らがいちいち駆けつけてくるとは限らない。それに、頼れるやつがいるからってだらしなくなるような奴らが、たとえウルトラマンでも喜んで守ってくれると思うか?」
常に地球人はウルトラマンを頼ることができない。頼りすぎてもいけない。そもそも自分たちの力のみで、地球を守ることに価値がある。だからサイトは、アニエスの意見には全面的に肯定した。
「ううぅ…」
的確なことを言われてレイナールとマリコルヌは彼女の言いたいことを理解し何も言えなくなる。その意見にはサイトは心の中で全面的に同意した。
「さあモンモランシー、まずは君から外に!」
「あ、ありがとう、ギーシュ…」
やはりというべきか、ギーシュは真っ先にモンモランシーを、ヴェルダンデが掘った地上への出口ルートに入れた。
「やっぱりモンモランシーかよ。ひいきだ…」
「レディファーストといいたまえ」
文句を垂れるマリコルヌだが、ギーシュがぴしゃりと言い返す。
「言っておくが我々と女扱いするなよ。先に行くのは学生であるお前たちの方だ」
自分ももしかしたら同じように扱われると予測したアニエスが、あらかじめギーシュに警告する。彼女たちは女性だが、それ以上に国のために戦う誇り高き戦士。この場で女扱いするのは逆に侮辱というものなのだろう。
モンモランシーに続き、レイナール、マリコルヌの順で穴に入る。そして続いてギーシュが入り、彼らはヴェルダンデの掘った穴を通って、地上へ脱出した。
「次は…」
次に脱出させるのは瓦礫から引っ張り出した生徒たちだ。しかしまだ意識を保っている生徒は少なく、たとえそうだとしても歩くことが難しい者はレビデーションの魔法をかけてもらうことで脱出してもらった。
「さあサイト、今度はお前が脱出するんだ」
最後の一人を脱出させたところでアニエスがサイトに脱出を促してきた。
「俺は最後でいいですよ。それよりもお二人が先に脱出してください。俺はまだ瓦礫から出てこられない生徒たちを掘り出しておきます」
「それは私たちに任せろ。これ以上お前の手を借りるのは立場としては…」
しかし、アニエスがそこまで言いかけた時だった。
ガシャアアアアン!!
突然激しい地響きが発生し、天井が崩落し始めたのだ。
「うわああ!!」
「ミシェルさん!」
その際、奥にいたミシェルの方に天井が崩れたことで瓦礫が降りかかってきて、サイトが真っ先に彼女のもとに駆ける。
「サイト、ミシェル!」
アニエスが彼らのもとに行こうとしたとき、彼女を阻むように瓦礫が落ちてきた。アニエスはとっさにそれを後ろに下がることで避けることが
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