任務-ミッション-part4/戦う理由
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思わず文句を言うキュルケだが、所詮侵略者に言い訳が通じるはずがない。
「退避」
タバサが直ちにシルフィードに命令し、シルフィードはゴドラ星人から距離をとる。が、ゴドラ星人はタバサたちを逃すまいと、手からエネルギー弾を飛ばす。
「きゃ…!」
それを軽快に避けていくシルフィードだが、激しい揺れが生じたことで、思わずルイズは詠唱を中断してしまう。まだ詠唱が完了していなかったのに、ここで敵が切り札を出してくるとは。回避のためとはいえシルフィードが激しく揺れるせいで詠唱に集中できなくなってしまった。
(サイト…お願いだから早く来てよ…!)
ここにはいない使い魔に、助けを求めるルイズだった。
その頃のサイトたちは…。
「くぅぅ…きっつ」
瓦礫に埋まってしまった、多数の生徒たちの救助。および塞がられた出口の確保。その両方をこなすのは、彼らにはきつかった。どう考えても長時間を要する上に、作業場所が狭い。そして、いずれこの場所の酸素が切れるというタイムリミット付き。さらにはサイト・ミシェル・アニエスの三人はともかく、ギーシュたちはまだまともに体を鍛えたことがない。特にふとっちょのマリコルヌに至っては明白だ。
「うぅ…もうだめだぁ」
「うぅ…だめ…もう手が動かない…」
何度シャベルで掘っただろうか、マリコルヌに続き、ついにモンモランシーが限界を訴えた。ここで死にたくないから頑張ってきたが、肉体的疲労が影響して頑張ることもできなくなるのでは…。
「諦めるな…!とにかく根性で…掘り進むんだ…!!」
一方でアニエスはいまだ根性を支えに作業を続けていた。瓦礫をつるはしで砕きながら、下に埋まっている生徒たちを探していく。これまでに何人か見つけてきたが、それ以前にこの狭い閉鎖空間に埋まった生徒たち全員を置いておくのは難しかった。
『くっそ、このままじゃやっぱらちが明かないぞ。こうしている間に、俺たちが来る前に星人たちが集めていた魔法学院の生徒たち、きっと星人たちの手でどっかに輸送されているかもしれねぇ』
サイトの作業中、ゼロは一つの予測を立てた。それは、こうして自分たちが出口のない空間の中で悪戦苦闘している間に、ボーグ星人たちがすでに集め洗脳を完了させた魔法学院の生徒たちの安否だ。一定期間毎に、宇宙船などであらかじめ自分たちしか知らない場所へ運び去ってしまった可能性がある。そうなってはゼロでも見つけられる可能性が圧倒的に低い。ギーシュたちに自ら奮い立つことを覚えさせるのも大事なのだが、サイトとしてもこの場所でいつまでもとどまり続けることは本意ではなかった。
「地上は、まだなのか?」
レイナールはつるはしを杖代わりに体を支えながら額の脂汗を土まみれになった制服の袖でふき取る。
「くそ、せめて地上から救援が来てくれたら…!」
思わずミシェルがそう
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